在住者が送るヨルダンの気候・物価・治安情報まとめ！シーン別治安対策で安全な旅行を！

アッサラームアレイコム！こんにちは、ヨルダン在住の比奈です。

今回は、在住者目線でお送りする、ヨルダンの気候や物価、治安などを、体験談を交えてお伝えしていこうと考えています。

先ずは、旅行する時、気になる服装のヒントとなる気候について。続いて、更に気になるお財布の中身。更に、最も気になる治安は、多方面からお伝えしましょう。

年間の気温は、日本と同じように推移していますが、大きな違いは、湿度です。

ヨルダンは、年中乾燥しています。。。ということは、正直な話、乾燥に慣れてしまえば、夏も冬も、今の日本より過ごし易いです。 

ヨルダンを観光旅行するなら、ズバリ！3月、4月あたりと、9月、10月あたりと言えます。

それ以外のシーズンも、それなりに見所はあります。

ということで、それぞれの季節について、ご紹介していきます。

写真は、去年の3月に撮影した、ヨルダン国花のブラックアイリスです。

咲く時期が短く、毎年、いつ咲くのかそわそわしながら花見に行きます。

この花が咲く頃は、まだ肌寒い季節なので、軽い上着が必要です。

短い春の後は、すぐに暑い夏が始まります。

日中の日差しは、当たると痛い程の激しさです。

先日も、たまたま乗ったタクシーが、冷房をつけず(黄色タクシーは、ほぼノークーラー)窓全開でした。

窓から入る日差しが痛過ぎて、窓を閉めました。

これは、真夏のジェラシュ遺跡ですが、見ていただければわかるように、影がありません。

こうなると、日傘や日除け用のスカーフや羽織るものが必要になります。外国人の観光客たちは、肌を真っ赤にして観光しています。

夏に限らず、ヨルダンでは日差しが強いので、日焼け止めは必需品です。お越しの際は、日焼け止めをお忘れなく！

もしも、忘れてしまっても、大型スーパーなどで買うことができます。しかし、日本の物に比べて、香料が多い気がします。

夜は、風があれば気持ちよく過ごすことができます。もちろん熱帯夜の様な暑い夜もありますが、今年のアンマンは、涼しめですね。

ヨルダンの中でも、死海周辺やアカバなどは、湿気も含むのか、昼も夜もとても気温が高く暑いです。

(上の写真は、3月に行った時のものなので、雲が多め。)

反対に、ワディラムなどの砂漠は、昼間はとても暑いですが、夜は、羽織る物があった方が良いほど冷えます。

暑さがマシになる頃、空に雲が増えてきたら、多分、秋です。

写真は、アンマンのジャバル ウェブデにあるギャラリー「Darat al Funun」の秋の風景です。

私たちが訪れた時は、静かに佇むカップルたちがいました。隠れたデートスポットなのかもしれませんね。

冬は、雨が降る季節です。

雨が降ると観光するのが大変ですが、曇り空と遺跡の渋格好いい景色を楽しむことができます。

ただ、大雨になると、ペトラなどは閉鎖してしまうので注意してください。昔、鉄砲水で観光客が亡くなっています。

確か、去年の冬にも、日本人観光客が足留めされていました。

昨年の記事です。

この時、アンマンはそれほど降っていなかったので、後からニュースで知りました。

雪の方は、ここ数年、ちらほら雪で収まっていますが、その前には、、、

どこの雪国かと思われるほど、雪が降りました。

山手の方は、道路が封鎖されて陸の孤島となります。近くの商店の棚も空になり、更には停電も。

一方その頃、アンマンの街中は、雪が溶けて泥雪水の中、普通の生活が始まっていました。

雪が降ると、高官庁や学校などは、あっさりと休んでしまいます。

乾燥している気候のせいか、季節に関係なく埃(ガバラ)が舞います。

砂嵐が来れば...

やはり観光のベストシーズンは、3月、4月前後の『春』か、暑さ和らぐ9月、10月前後の短い『秋』といえますね。

こうして見ると、荒々しい気候に見えますが、常にこのような大変なことばかりある訳ではありません。真夏以外、普段は、温暖で過ごし易い気候です。

ヨルダンの通貨は、ヨルダン ディナール(JD)です。

レートは、2019年8月下旬現在、1JD＝149.14円です。(少し前まで150円以上でした。)

1ディナールより小さい単位は、フィルス filsと言い、1JD＝1000フィルスとなります。

フィルスと書いていますが、お店などでは、ギルシュ と言われることが多いです。

ここでは、私の知る限りの最新物価をお伝えします。(2019年8月下旬)

ハイオクガソリン1JD(約149円)

レギュラーガソリン0.775JD(約115円)

タバコ1.75JD前後(約260円)

缶ビール2〜3JD(約298円〜447円)

卵30個入りケース2〜3JD(約298円〜447円)

写真のビールは、友人宅で見せていただいた、ヨルダン製のビールです。

パン、野菜などの食料品は、安いです。

輸入食品、冷凍食品などは、高くなります。

野菜は、計り売りなので、写真のような八百屋なら少量から買うことができます。

以上のような物は、在住者目線ですね。

観光で来たとしたら...

ダウンタウンにある庶民派レストランは、5JD以下で、お腹いっぱいになるほど食べることができます。

ちょっと綺麗目レストランでは、10JD前後、高級レストランになれば、天井知らずの金額です。

写真は、ヨルダン大学近くのイエメン料理のレストランです。

ここもお安い値段で、お腹いっぱいになります。

気になるのは、レストランなどでのチップですよね。

レシートを見たら、既にサービス料が加算されていますが、良い気分で食事ができたのなら、だいたい支払う金額の1割くらいを、レシートが入れられていた物に入れておきましょう。

もちろん、とても良いサービスだったら、もっと渡しても構いませんよ。

ヨルダンの食事情で、良い線いってるのが「シャワルマ」。

立地条件にもよりますが、1〜2JD(約149円〜約298円)で、ラップサンドを食べることができます。

アンマンの主な交通機関は、大型バスかタクシー、乗り合いタクシー、乗り合いバスです。

乗り合いバスは、安いですが、人が集まってからの出発なので、時間が読めないです。観光で訪れることを念頭にするなら、タクシーの方が良いでしょう。

初乗り料金が、つい最近値上げがあり、340fils(約51円)からスタートです。

1JDに満たない距離の場合1JDを払う、という決まりができたようです。

写真は、アンマンの決まったルートを走る乗り合いバスです。

このタイプのバスは、運転マナーが悪いことで有名です。

経路にもよりますが、アンマン内なら400fils(約60円)前後の運賃です。

こちらの白い乗り合いタクシーも路線が決まっており、アンマン内なら400fils(約60円)〜で、路線により値段が変わってきます。

白いバスも白いタクシーも、行き先がアラビア語しか書いていないので、使いこなすのは、結構大変です。

先日、ダウンタウンへ行った時に見た、新しい大型バスです。

路線図を見つけましたが、文字を読み取ることができません。

それでもよければ、英語のサイトですが、載せておきます。

観光旅行で気になることは、その国の治安についてですよね。

紛争などのニュースが絶えない中東方面では特に気になることでしょう。

下に、外務省海外安全ホームページのヨルダンのページを載せておきます。

基本は、海外旅行で注意する点と同じです。

外務省海外安全ホームページなどを参考にしてください。

ここでは、ヨルダンだからこその注意点を上げていこうと思います。

大型モールに入る時には、荷物チェックがあります。

正直、ちゃんと見ていない気もしますが。。。

男性は、時々ボディチェックもあります。

高級住宅街などでは、ひったくりなどがあるので、車道側には鞄を持たないようにしましょう。

車やバイクが、追い越しざまに取ろうとします。そんな時は、抵抗せず鞄は手元から離しましょう。引き摺られて大怪我してしまうかもしれません。

アンマンに限らず、ヨルダン全体の運転マナーは悪いです。歩道もあったりなかったり。

なので、車が走る場所では、周りをよく見て行動しましょう。

もしも、交通事故に巻き込まれたりした場合は、速やかに警察や大使館に報告しましょう。

これは、観光で来た時は遭遇しないと思われますが、車同士の軽い接触事故の場合、当事者同士の話し合いで終わる場合と、警察を呼ぶ場合があります。この時、警察を呼ぶのにお金が必要だ！ということを言う人がいたそうです。

警察を呼ぶのに、お金は必要ありません！

タクシーに乗る時は、女性は、助手席ではなく後ろの席へ。男性は、ほぼ助手席に座りますが、噂では、男性もセクハラにあう場合があるそうなので、注意してください。

相乗りを言ってくる運転手がいますが、トラブルに撒き込まれないためには、断った方が良いです。

人気の少ない裏通りなどは、出来るだけ歩かないようにしましょう。絡まれたり、物を投げたり、抱きついてきたりされる事があるようです。

もちろん、夜道もそうです。

賑やかな大通りは、夜でも歩けますが、裏通りへは入らないようにしましょう。

写真の場所は、Mecca st.の西の端の南側にあるレストラン街です。

ヨルダンの若者が、夜遅くまで楽しそうに食べていました。

ここもそうですが、この一帯から少しでも離れると、薄暗い住宅街や空き地になります。

くれぐれもご注意ください。

観光旅行をしていると、夜の時間を持て余すことがありますよね。ちょっと外へ飲みに行こうか...となるかもしれません。

ヨルダンにも、多くはないですが、お酒が飲める店やバーがあります。(かなり値段が高いそうです。)

しかし、ヨルダンはイスラム教の国です。

私は、バーやクラブに行ったことがないので詳しくはありませんが、日本で飲むのとは違うであろうことは想像できます。イスラム教の国に来てまでお酒を飲みたい人々...。アラブ人は、喧嘩っ早い人が多い気がしますし、その上、外国人までいるとなれば、、、できれば、行かない方が良いと思います。

どうしても飲みたい時は、ホテルのレストランや、ちゃんとしたレストランへ行った方が良いでしょう。

観光地以外の地方の田舎へ行く場合は、露出の多い格好はやめましょう。

地方によっては、かなり保守的な場所もあります。節度を持って行動しましょう。

プライベートな話ですが、私がヨルダン警察の鋭さを感じた逸話を。

アンマン郊外の、まだ住宅が立ち揃っていない広い道路でのこと。

友人と、左ハンドルの車に慣れるために普通車で運転の練習をしていました。(すでに違反行為)

そこへ、一台の警察車両がゆっくり走ってきました。

路肩に止まってやり過ごそうとしましたが、その警察の車は、真っ直ぐこちらへ向かってきて、職務質問開始。

事情を話すと、もちろん注意はされましたが、そのまま無罪放免でした。

アジア人のおばちゃん二人が車に座っているだけでも、様子がおかしければ職務質問するあたり、鋭いなと思いました。

これは、スピード違反を捕まえる警察。

おそらく不審車もチェックします。

こうして、近隣国から流れ込んできたり、国内に潜む不穏分子からヨルダンを守るために、警察は頑張っているようです。

ヨルダンには、警察、交通警察、軍隊(国内、国外)、特殊部隊などがあります。

写真のワンちゃんは、爆発物探知犬です。大きなイベント(サッカーの試合など)で活躍しています。

年に一度、ヨルダンで、特殊部隊オリンピックと言われるAnnual Warrior Competitionが、キングアブダッラー2世特殊作戦訓練センターKing Abdullah II Special Operations Training Center（KASOTC）で開催されています。

詳しくは、下のサイトに書かれています。

もう一つ、ヨルダンの治安に関して、丁寧に書かれている記事も、ご紹介します。

更にもう一つ、最近の日本とヨルダンの関係を、伺い知ることができるニュースをご紹介します。

戦車ついでにもう一つ、面白い記事があったので、ご紹介します。

アカバには、随分昔から海底に戦車がありました。何も知らない私は、昔の中東戦争に思いを馳せていたのですが、それが、わざと沈められたと知った時は、軽くショックを受けました。

写真は、グラスボートの燻んだガラス越しなのでわかりにくいですが、戦車の一部が写っています。

貝やら藻などが付いて、いい感じにお魚さんたちのお家になっていました。

いかがでしたでしょうか？

他のヨルダン観光サイトとは、一味も二味も違う、気候、物価、治安を紹介させていただきました。

最後の方は、治安とは関係無い話になりましたが、観光するにも国の治安が守られていなければなりません。

綺麗な景色、荘厳な遺跡、雄大な自然、と同時に、その国の文化や生活も感じてみてください。

ヨルダンでの生活を、様々な面から書いています。

お時間のある時に、覗いてみてくださいね。↓