Category山梨
八ヶ岳は初心者も上級者も登山を楽しめる!登山口の温泉郷もおすすめ!
八ヶ岳は、日本百名山にも数えられる山。いくつもの山が連なった山系です。登山口からのアクセスが簡単な山が多いですし、奥の山には上級者向けのルートも存在します。八ヶ岳登山の初心者ルート、中級ルート、上級ルートと、それぞれの登山口や山小屋について紹介します。
この記事に登場する専門家
冒険と登山が好きな自転車乗り
うなお丸
八ヶ岳はハイキングコースからハイレベルコースまで盛りだくさん!
こんにちは! うなお丸です。
私は登山が趣味なのですが、最近八ヶ岳に登ることが何度かありました。
八ヶ岳は初心者が昇りやすい山から縦走までいろんな難易度の登山を楽しむことができる山系。
秋から春にかけて、「八ヶ岳ブルー」と呼ばれる非常に澄み切った青空を拝むことのできる、ファンの多い山々でもあります。
それぞれのコースやおすすめの季節、山小屋などについて紹介します!
八ヶ岳ってどこの山?
八ヶ岳は、山梨、長野県にまたがった山々。いくつもの山があるので、色々な場所からのルートがあります。
ロープウェイで頂上付近まで登れるルートもあれば、車でアクセスする方が容易なルートも存在します。
主要ルートには綺麗な山小屋なども存在しているので、安心できますが、マイナーなルートはあまりそういった物が存在しません。
不慣れな人なら、山小屋があるルートがおススメです。
八ヶ岳に含まれる山
「八ヶ岳」はある一つの山の名前ではなく、山梨・長野両県にまたがって連なる山々の総称です。
その範囲は
「南八ヶ岳のみ」
「南八ヶ岳及び北八ヶ岳の領域(蓼科山以外)」
「蓼科山まで含んだ連峰全体」
などいろんな定義があり、どれが正解とは言われていません。
なお、深田久弥が選定した日本百名山でいうところの八ヶ岳は「南八ヶ岳のみ」を指します。
登山として人気が高いのは赤岳、阿弥陀岳、北横岳、天狗岳などになります。
写真は、山頂から山頂への縦走をしているところ。
ずっと稜線を歩くので、とても見晴らしのいい道が続きます。
風が吹くと怖いところではありますが、天候のいい日ははるかかなたまで一望できます。
八ヶ岳の名前は江戸時代以前より
八ヶ岳、という名称は、百名山が制定されるよりかなり古くからありました。
正保2(1645)年に作成された信濃絵図に、「八ヶ岳」と山名が記されています。
昔話によると、富士山に背比べをして、勝ったものの、その後富士山に蹴られて八つの山に分かれてしまったそうです。なかなか激しいエピソードですね。
富士山のために小さくなったといわれる八ヶ岳の山頂ですが、丸みを帯びていて優しい稜線を描いています。
八ヶ岳おすすめルート【初心者向け】
八ヶ岳の、初心者でも気軽に登れるルートを紹介します。
私が行ったのは冬場だったので、雪ばかりの写真になっていて難しそうに見えますが、夏や秋だととても簡単に登れますので安心してください
①人気の山小屋もある【天狗岳】
おすすめポイント
北八ヶ岳に属する天狗岳は、標高2,646mの山。
また、東天狗岳(2,640m)と西天狗岳の両方のピークがあり、距離が近いので気軽に縦走できます。
稜線から望める風景はおすすめしたい美しさ。
写真は夜明けから少し経った時間帯ですが、「八ヶ岳ブルー」という青色が目に焼き付くようでした。
天狗岳のおすすめポイントは黒百合ヒュッテから登っていく稜線です。
黒百合ヒュッテからの岩場は、登山を始めたばかりの冒険心をくすぐってくれる他、標高を一気にあげる爽快感、そして何より稜線からの風景が楽しくて、山へのとりこになるでしょう。
写真は昼間のものですが、夜に出発すれば満点の星空を楽しむこともできます。
そのほかにも、初心者向きの理由として、日帰りが可能である事や、アクセスが簡単なこと、使いやすい場所にテント場があるのもポイントです。
登山口は渋御殿湯
登山口は「渋御殿湯 - 奥蓼科温泉郷」と呼ばれる温泉街。
ホテルが立ち並んでいて、駐車場もあります。
私が登山した時は、ここの駐車場に車を停めさせてもらいました。
奥蓼科温泉郷の詳細情報
アクセス:
茅野駅西口バス停1番乗り場から「奥蓼科渋の湯線」バスに乗車し、終点「渋の湯」にて下車
運行期間 :2019年4月27日~2019年11月4日の土日祝日及び特定日
運賃 : 1150円
乗車時間 : 57分
電話番号:0266-67-2733
利用可能時間:
チェックイン 15:00
チェックアウト 10:00
宿泊料:
一泊二食付き(二人一部屋)……8,800円~
素泊まり(二人一部屋)……5,500円~
ホームページ:
山小屋は有名な黒百合ヒュッテ
山腹にある「黒百合ヒュッテ」は、八ヶ岳の中でも有名な山小屋。
美しい名前も特徴的ですね。女性ファンも多い、清潔な山小屋なので、登山初心者でも使いやすいです。
宿泊・食事が可能なほか、テント場も存在しています。
日本の登山者に多大な影響を与えた、冒険家植村直己さんの色紙。
黒百合ヒュッテの食堂に展示されています。
私も植村さんの影響で登山を始めたので、これを見られてとても嬉しかったです。
黒百合ヒュッテの詳細情報
アクセス:渋の湯登山口から約2時間30分
電話番号:090-2533-0620
利用可能時間:通年
宿泊料:
一泊二食付き(二人一部屋)……8,800円~
素泊まり(二人一部屋)……5,500円~
冬季は+700円
テント場……1人1,000円
ホームページ:公式サイトはこちら
難しい場所
初冬の季節、風の強さによっては東天狗から西天狗への往復をやめたほうが良いでしょう。
写真のように、木や建物についた雪が風下だけにある状態、エビの尻尾と言いますが、それができる日はとても風が強いと言えます。
風が強い山のため、指先の末端が冷えないようし、凍傷にならないようにしましょう。
あまり難しい場所ではありませんが、岩場が連続する箇所があるので、足元が濡れているときなどは滑らないように注意する必要があります。
写真撮影におすすめのスポット
渋御殿湯から黒百合ヒュッテまでの道は、樹林帯が1時間から1時間半ほど続くため、樹木の間からの木漏れ日やルートなどしか写真に収めるようなところはありません。
黒百合ヒュッテ以降は視界が開けるため、かなり撮影しやすいといえます。
東天狗岳から西天狗岳の間の道も、各山頂を写真に収めたり、八ヶ岳の風景をバックに撮影したりが楽しい。
晴れた日なら、遠く富士山や、諏訪湖なども写真に撮る事ができてとてもおすすめです。
コーヒーを飲んでるだけでも絵になりますよ。
8月や11月~2月におすすめのコース
個人的なオススメの時期は8月と11月。
天狗岳は日帰りで登れる山のため、暑い夏でも気軽に登る事ができます。
また、満点の星空を眺めながら登山をのんびりできるのも、この季節ならではといえるでしょう。
早起きしたら、朝焼けの綺麗さなども楽しむことができますよ。
初冬の時期の八ヶ岳は非常に風が強く、厳冬期装備を持って行かねばなりません。
が、晴れた日には濃い青色をした「八ヶ岳ブルー」を満喫することができます。これはとても好きな色で、ぜひいろんな人に見てほしいポイント。
東天狗岳までの岩場では樹氷を見られるでしょう。
運が良ければ、真っ白なライチョウを見つけることもできます。
下山後のお風呂とグルメ
渋御殿湯の温泉郷では、日帰り入浴もできます。
登山の後の疲れをいやすのにぴったり。
入浴料800円
営業時間10時~15時。
食事は、茅野市内まで下りてレストランや蕎麦屋に行くのがおすすめ、名産品なら諏訪湖の周辺で。信州名物の山賊焼き、おやきなども食べれます。
私は山賊焼が好きなので、よく注文しています。
②ロープウェイで楽々登山【北横岳】
おすすめ理由
北横岳が初心者におすすめできる理由は、なんといってもその手軽さ、山頂までの近さであるといえるでしょう。
北八ヶ岳ロープウェイで山頂近くまで行くことができ、ロープウェイを降りてから北横岳の山頂までは3~5時間もあれば登って帰ってくることができるほど。
登頂が簡単なばかりではなく、冬ならスキーで降りる事もできます。
ロープウェイの駅に食事を取ったりできるスペースもあるため、初心者の方でも、ちょっとアウトドアを楽しもう、という気持ちで気軽に挑戦できる山です。
登山口とアクセス方法
登山口は、北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅(標高2237m)
北横岳、北横岳ヒュッテから一番近い登山口です。
ログハウスのような山麓駅から北八ヶ岳ロープウェイで約7分で山頂駅へ。八ヶ岳の登山口としては最高所に位置しています。
北横岳へはもちろん、亀甲池や双子池、雨池など北八ヶ岳の池めぐりをはじめ、縞枯山・茶臼山をめぐるトレッキング、さらに北横岳を経て蓼科山への縦走など、多彩なコースを計画できる登山口です。
北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅は、レストランやお土産屋さんもあってとても広々としていました。
山頂駅にも「山のカフェ2237」というカフェがあって、お店で育てたこけもものジュースがおいしかったです。
北八ヶ岳ロープウェイ山頂駅の詳細情報
住所:長野県茅野市北山蓼科
アクセス:
JR茅野駅からアルピコ交通バス「北八ヶ岳ロープウェイ」行きに乗車(約1時間)
北八ヶ岳ロープウェイ「山麓駅」から北八ヶ岳ロープウェイに乗車(約7分)
「山頂駅」下車
電話番号:0266-67-2009
利用可能時間:
夏 平日 8:00 - 17:00
土日祝 8:00 - 17:00
春秋 平日 8:40 - 16:40
土日祝 8:20 - 17:00
冬 平日 9:00 - 16:00
土日祝 9:00 - 16:00
4月前半と、11月~12月中旬まで運休しています。
運賃:
片道 1,000円
往復 1,900円
クレジットカードや電子マネーは山麓駅のみ利用可能
ホームページ:
山小屋は【北横岳ヒュッテ】
北横岳の山頂近くに、北横岳ヒュッテがあります。
ここはご飯がおいしいと評判の山小屋。宿泊者用に夜・朝を提供しているだけなので、泊まらなければ食べられないのが残念ですが。
利用料金は黒百合ヒュッテとあまり変わりません。
北横岳ヒュッテの詳細情報
アクセス:北横岳山頂から徒歩10分
電話番号:090-3140-9702
利用可能時間:通年
利用料:
夏季(6月~9月)
1泊2食付き……8,700円
1泊夕食付き……7,500円
素泊まり……5,300円
要予約
春・秋は+400円
冬は+800円
ホームページ:
難しい場所
少しトラバース状態の場所があるので、気を付けましょう。
滑りやすいので、足元に注意し、一歩一歩着実に進むようにすることが必要です。
また、山頂付近の道も少し急登です。
この写真の、木が生えている角度で道が急なことがわかってもらえるでしょうか。慎重に登りましょう。
写真撮影におすすめのスポット
北横岳は、稜線に出るまでの樹林帯が長いのが特徴。稜線はあまりありません。
山頂付近から見下ろせる風景は非常にきれいなので、写真の撮影におすすめです。
私もこの場所が気に入って、何枚も撮影してしまいました。
おすすめの季節は5月と10月
初心者向けのコースですので、10月に紅葉を楽しみに行くのがおすすめ。登頂せず、ロープウェイの山頂駅まで行くだけでも、素晴らしい紅葉を見下ろすことができます。
登頂を目指す場合も、紅葉を楽しみながら山登りをすれば、道中も飽きる事なく楽しむことができるでしょう。
5月は、雪崩の心配があまりないことと、ロープウェイと山小屋が通年運行していますので、気軽に登ることができます(ロープウェイは4月頭~GW前の週までメンテナンスをしていることがあります)
ただし、雪を歩くための装備は用意するようにしましょう。
八ヶ岳おすすめルート【中級者向け】
少し慣れた人なら、八ヶ岳最高峰の赤岳や、そのそばにある阿弥陀岳がおすすめ。
トラバースや鎖場が増え、緊張感も味わえる山になります。
①八ヶ岳最高峰【赤岳】
赤岳は、南八ヶ岳にある標高2899mの山。
八ヶ岳連峰の主峰であり、付近でもっとも高い山にあたります。
山頂は二つあり、一等三角点があるのは南峰。北峰には赤岳頂上山荘があります。
登山ルートは長野側の美濃戸からと山梨側の清里からの二つ。
美濃戸からなら、山小屋や水場が多いことや、登山口までのアクセスがいいこと、登山口から山頂までのルートが短くて日帰りが可能なこともあり、美濃戸からの登山者の方が多くなっています。
登山口は美濃戸登山口
長野県の美濃戸口からの登山がおすすめ。八ヶ岳の玄関口ともいわれる、最も多くの登山家が利用する登山口です。
美濃戸口までは路線バスや高速バスもありますし、駐車場も存在しています。
ただし冬は雪が積もるので、スタッドレスタイヤにチェーンをつけた4WDではければ運転が危険になります。
美濃戸口の詳細情報
アクセス:
JR茅野駅から諏訪バスに乗り50分で美濃戸口バス停に到着。900円。
山小屋は【行者小屋】と【赤岳鉱泉】
赤岳には、「行者小屋」と「赤岳鉱泉」という二つのおすすめ山小屋があります。
赤岳鉱泉は通年営業になっているので、いつ登っても利用できて便利。
登山口からは約1:00ほどで到着
行者小屋は、夏場及び、年始年末のみの営業となっています。
軽食を出してくれるレストランがあるほか、お昼ならお弁当の販売もあります。
濡れた衣類を乾燥させるスペースが地味にうれしいですね(特に冬場)。
赤岳山荘から行者小屋まで、および行者小屋から赤岳山頂までの所要時間は1:30。
行者小屋の詳細情報
住所:長野県茅野市豊平
アクセス:登山口から約3時間
電話番号:090-4740-3808
利用可能時間:夏場及び年始年末
利用料:
一泊二食付き……10,000円
素泊まり……7,000円
テント場……1,000円
ホームページ:
赤岳鉱泉の詳細情報
住所:長野県茅野市豊平
アクセス:登山口から約3時間
電話番号:090-4824-9986
利用可能時間:通年
利用料:
一泊二食付き……10,000円
素泊まり……7,000円
テント場……1,000円
ホームページ:
トラバースや鎖場が増える
赤岳は、トラバースになっている場所が多いルート。
行者小屋意向だと、梯子や鎖場になっている場所もあります。
そういうところではペースが乱れがち。すぐ後ろに人が並んだりするととても焦り、事故につながりかねません。慣れていないととても危険です。
心を落ち着けて挑戦してください。
(もしこれらに挑戦したいなら、ボルタリングで練習を積んでから挑戦するといいと思いますよ。
私も、登山の練習のためによくボルダリングジムへ行っています)
写真撮影におすすめスポット
赤岳も、稜線から八ヶ岳の山々を写真におさめることができます。
また、岩場での撮影も、面白い風景になりますよ。
おすすめの季節は7月~9月
7月、8月は晴れになる日も多いですし、明け方に星空を見ながら歩いていてもそれほど寒くありません。
朝焼けに包まれた赤岳も絶景です。
また、9月になると紅葉がまさに錦繍。
日中の気温も下がり、歩いていても快適な季節です。
9月下旬になるとほかの登山者が減るので、自分のペースでゆっくりと歩けます。
登山後のお楽しみは【もみの湯】
美濃戸口にも温泉がいくつかあり、登山後の体を休めることができます。
車があるなら、美濃戸口から車で20分ほどの所にある「信州原村八ヶ岳温泉樅の木荘」の「もみの湯」さんがおすすめ。
筋肉や関節の疲れに効果あり。
一般的な温泉の日帰り入浴より安いのもありがたいポイントです。
お風呂以外にプラネタリウムやパターゴルフ、グランドもあって、一日のんびりしていっても楽しめる温泉です。
信州原村八ヶ岳温泉樅の木荘の詳細情報
アクセス:
美濃戸口から車で20分
電車の場合は茅野駅からタクシーで20分
電話番号:0266-74-2911
利用可能時間:
10:00~21:30
定休日:水曜日
利用料:
一泊二食付き……6,864円~
素泊まり……3,364円~
日帰り入浴……500円
ホームページ:
②山頂で阿弥陀様が迎えてくれる【阿弥陀岳】
おすすめポイント
阿弥陀岳は、標高2,805 m。
八ヶ岳の中では赤岳、横岳に次ぐ3番目に高い山です。
赤岳のすぐ西側に位置していますが、南八ヶ岳の主稜線、縦走路からは外れるため、比較的人が少なく静かな登山を楽しむことができます。
山頂には360度の景色が広がっています。
登山口は美濃戸口
スタートとなる登山口は、赤岳と同じく美濃戸口。
行者小屋まではよく整備された登山道で、そこから阿弥陀岳山頂までは梯子や鎖場を越え登っていくことになりますが、高度感はさほどないので、落ち着いて登りましょう。
山小屋は赤岳と共通
赤岳のすぐ隣にあるので、山小屋も赤岳と共通になります。
そのため、登山シーズンに行くと混雑していることもあります。
難しい場所
行者小屋から先は鎖場が多くなっています。
あまり高さはないのでそこまで難しい場所ではないのですが、雨上がりは滑りやすくなっています。
焦らず、気を落ち着けて登りましょう。
鎖場の写真撮影が楽しい
鎖場では、高度感がある写真が撮れるのが楽しい。こんなところを登ってきたんだ、という記念にもなります。
隣にある、八ヶ岳最高峰の赤岳を見上げるような形で撮るのもおすすめ。
おすすめの季節は7月~9月
こちらも、赤岳と同じく7月~9月がおすすめ。
登山口から登頂までは距離があるので、日が長くて長時間行動できる夏場がおすすめです。
9月に紅葉を見上げながら歩くのも気分がいいですよ。
八ヶ岳おすすめルート【上級者向け】
八ヶ岳は、登山上級者でも楽しむことができる山。
クライミングルートや梯子も多いですし、2泊3日で縦走もできます。
かなたまで連なる山々を踏破していくことを考えるだけで、わくわくが止まりません。
①ロッククライミングの名所【大同心雲稜ルート】
ルートは美濃戸…赤岳鉱泉…大同心稜…大同心・雲稜ルート…赤岳鉱泉…美濃戸。
バリエーションルートの一つなので、初めて行く場合はガイドの方とともに行くのがオススメです。
南八ヶ岳にある大同心稜はフリークライミングの名所となっていて、慣れた人なら楽しいクライミングができます。ただしオーバーハングになっている個所もあるので気を付けて。
冬場はアイスクライミングにも挑戦できます。
登山口とアクセス
美濃戸から登山できます。
赤岳鉱泉までは赤岳ルートと同じです。
山小屋は【赤岳鉱泉】
赤岳鉱泉のみとなります。
途中頂に至るまで、いくつか休憩箇所らしきものは存在はします。
鎖場では油断厳禁
各所に鎖場が多くあります。
特に、赤岳鉱泉から先はあちこちに鎖場や登攀が存在するため、細心の注意をはらって登りましょう。
基本的にどの場所も油断ならないクライミングルート。岩にしっかりとしがみついて、クライミングの技術をいかした登りが主となります
クライミングの達成感を写真に収めよう
稜線に出た時、また暗部などで休憩している時などです。
もちろん、クライミングが終了した後の達成シーンもお忘れなく。
おすすめの季節は5月~9月
クライミングを楽しむなら、夏が一番のおすすめ。
八ヶ岳の奥は、6月まで冷たい空気が漂っていて、明け方には霜柱が立つ場所。落ち着いてクライミングをしたいなら7月~9月に登りましょう。
5月ぐらいなら、アイスクライミングを楽しむことも出来ます。
②体力勝負!【八ヶ岳全山縦走】
おすすめポイント
稜線歩きのコースとなるため、景色が良いこと、そしてそういった綺麗な景色を楽しみながらの山歩きを楽しむことができるのが特徴。
また、八ヶ岳全山を歩くことができるので、やり切ったと言う達成感も同時に味わうことが出来る素敵なルートです。
おすすめの行動計画
1日目
渋御殿湯→黒百合ヒュッテ→中山峠→東天狗岳→根石岳→オーレン小屋
2日目
オーレン小屋→硫黄岳→横岳→赤岳
3日目
赤岳→美濃戸口
登山口は渋御殿湯もしくは麦草峠
渋御殿湯もしくは麦草峠からのアクセスが一般的。
逆ルートは美濃戸口から赤岳を経て、渋御殿湯へと向かうルートです。
行きと帰りの登山口が異なるため、マイカーはおすすめできません。
交通の便が良いルートを選びましょう。
宿泊は【オーレン小屋】で
八ヶ岳の中心に位置する山小屋。
周囲には高山植物のオウレンが咲く場所にあります。
非常に体力が必要となる縦走の間、疲れた登山者をくつろがせてくれるあたたかい山小屋です。冷え込みのきつい山の奥、薪ストーブを囲んで登山者たちと語らうひと時は、山好きをより山ファンにしてしまいます。
看板メニューは馬肉を使った桜鍋。
八ヶ岳を見ながらの展望ヒノキ風呂も、山の中だからこその贅沢。
カフェコーナーでは軽食が食べられますし、自分で用意したお弁当を食べることもできます。
オーレン小屋の詳細情報
住所:長野県茅野市豊平2472
アクセス:
渋御殿湯→黒百合ヒュッテ→中山峠→東天狗岳→根石岳→オーレン小屋 というルートで6時間(休憩時間含まず)
電話番号:0266-72-1279
利用可能時間:
休憩所:10:00~14:00
お風呂:14:00~20:00
利用料:
一泊二食付き……10,000円
素泊まり……6,500円
テント場……1,000円(お風呂は+500円)
ホームページ:
装備を整えていこう
オーレン小屋までなら軽装でも登山が可能ですが、そこから先に関してはハイカットで厚底の登山靴でないと行けません。
長時間の移動となるため、朝は未明の時間帯に出ることを心がけ、宿泊場所には15時程度には着くようにしましょう。
赤岳周辺の岩場、東天狗岳周辺の風などは滑りやすく疲れやすいポイントです。
特に、渋御殿湯からのルートだと、赤岳周辺の岩場を下っていくことになるので、細心の注意を払いましょう。
八ヶ岳ブルー撮り放題
下山時以外は稜線歩きが多いので、連なる山々や、その上に広がる空をしっかりと写真に収めることができます。
また、風が強い地域であることから、初冬であれば、綺麗な樹氷なども撮影できます。
おすすめの季節は10月・11月
初冬は樹氷がみられますが、凍傷の危険もありますし、しっかりした冬登山の装備が必要になります。
装備も少なく、落ち着いて歩けるのはやはり10月と11月。
紅葉も楽しめるほか、山小屋を利用すればテントがない分、荷物が少なくて快適に歩くことができます。
個人的おすすめルートは天狗岳と北横岳
私が好きなルートは天狗岳、そして北横岳です。
厳冬期の登山も楽しめるルートで、夏は夏で大変多くの登山客で賑わいます。
冬の間も、ご覧のように、道案内の看板が整備されていて迷いにくくなっています。
天狗岳は風が強い山としても有名ですが、山小屋である黒百合ヒュッテの居心地が好きです。
そのヒュッテを超えてからの景色が最高に良く、東天狗岳から西天狗岳に至るまでの稜線歩きが最高に気持ちが良いです。
また、運動量としてはかなり控えめな登山ルートなので、初心者の方も訪れやすいルートになっています。
北横岳は、北八ヶ岳ロープウェイがあるので、気軽に登ることが出来ます。
半日でも登ることができる他、冬ならスキーを担いでロープウェイに乗り、登頂した後は下まで滑り降りるというアクティビティも楽しめます。
八ヶ岳周辺でのお楽しみ
八ヶ岳を降りた場合、長野県か山梨県の登山口近くで、温泉やグルメを楽しみましょう。
長野方面であれば、温泉、グルメを楽しむ事もできますし、また諏訪湖を眺めながら観光も楽しめます。
山梨方面を利用するのは主に東京や関東方面からの方々となるでしょう。こちらにも、お土産、また温泉などがあります。
八ヶ岳に行くなら立ち寄りたいグルメ
諏訪方面は長野名産のリンゴをつかったグルメ、また、そのほかにもそば、山賊焼、ソースかつ丼、変わったところではイナゴなど数多くの名産グルメを楽しめます。
高速道路のサービスエリアなどでも数多くの長野のおみやげを販売しているため、楽しむことができますよ。
山梨方面はなんといってもワインやブドウが名産品といえるでしょう。
そのほかにも高原の花々を活かした蜂蜜なども有名なほか、きのこ類、野菜類なども有名です。
飲酒運転はできませんが、家に帰ってからの楽しみという意味でワインを持って帰って、山の思い出を楽しみながら家でワインを傾ける、のもいいかもしれませんね。
長野県側温泉①信州健康ランド
塩尻のインターを降りてすぐのところにある健康ランド。関西方面から来た方には非常に利用しやすい立地にあります。
駐車場も広く、また宿泊施設も併設しているため、気が変わって泊まっていくか、となった場合でも宿泊することができる施設となっています。
健康ランドのため、お風呂も大変にひろく、さまざまなタイプのお湯に入れます。
信州健康ランドの詳細情報
アクセス:
JR村井駅から 徒歩5分
塩尻北インターから 車で1分
電話番号:
0263-57-8111
利用可能時間:
入浴可能時間:男性5:00~4:00
女性4:00~3:00
宿泊チェックイン:15:00
宿泊チェックアウト:11:00
利用料:
入館料……1,980円
仮眠室宿泊……3,080円
客室宿泊:一泊二食付き……8,200円~
素泊まり……5,000円~
ホームページ:
長野県側温泉②林檎の湯屋おぶー
北松本の近くにあるこちらの温泉は、車でないと少しアクセスが悪いのですが、温泉が大変に広いことが特徴で、オススメの温泉の一つとなっています。
また、併設するお店では信州名産のそば、また山賊焼などを食する事も可能です。
松本山雅ファンでにぎわうスポーツショップ・レアルスポーツのすぐそば。
林檎の湯屋おぶーの詳細情報
アクセス:
松本駅から……バスターミナル5番乗り場から「空港・朝日線」に乗車して「野溝口」下車 徒歩5分
「松本IC」および「塩尻北IC」から車で11分
電話番号:0263-24-2602
利用可能時間:10:00~0:00
利用料:
平日682円(税込750円)
土日祝773円(税込850円)
ホームページ:
長野県側温泉③ハイウェイ温泉諏訪湖
高速道路に入りながら、温泉にも浸かれてしまうという施設となっています。
高速道路としては珍しい温泉の一つで、源泉掛け流しの温泉であると同時に、熱いお湯が特徴です。
諏訪湖を眺めながらのんびりと温泉につかってみてはいかがでしょうか。
ハイウェイ温泉諏訪湖の詳細情報
アクセス:
中央自動車道
岡谷ICから 車で7分
諏訪ICから 車で6分
電話番号:
0266-53-7115
利用可能時間:
平日 10:00~22:00
土日祝 9:00~22:00
利用料:
610円
ホームページ:
山梨県側温泉①スーパー銭湯スパティオ小淵沢
スーパー銭湯ではありますが、「あかまつの湯」は源泉かけ流しなので、温室にこだわる人も大満足の温泉施設。
1,500mもの深さからくみ上げたお湯は天然ミネラルが豊富で、身体にじんわりとしみこみます。
駐車場も広々としています。
スーパー銭湯スパティオ小淵沢の詳細情報
アクセス:
JR小淵沢駅から タクシーで5分
小淵沢ICから 車で3分
電話番号:0551-36-6111
利用可能時間:
日帰り入浴:10:00~23:00
チェックイン: 15:00
チェックアウト:10:00
宿泊料:
一泊二食付き……11,500円~
素泊まり……7,500円~
日帰り入浴……830円(北杜市民460円)
ホームページ:
八ヶ岳はバリエーションが豊富で魅力がいっぱい
八ヶ岳の様々な登山ルートとその魅力についてまとめました。
古くから多くの登山者が登ってきた山なので、山道や山小屋もしっかり整備されています。
初心者から上級者まで楽しめる、何度行っても新しい魅力に出会える山。
装備さえ整えておけば怖くない山なので、ぜひ楽しい登山をしてくださいね!