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効果的なアメリカのチップ支払い術!感謝されるリッチップとガン見されるケチップの分岐点
アメリカに根付いているチップ文化。サービスが良くても悪くても、支払わなければなりません。日本では馴染みがないし、ちょっと面倒。でも一度攻略してしまえばこっちのもの。せっかくですから楽しんでチップを渡せるようになりましょう。
この記事に登場する専門家
プロギャンブラー兼プロ料理人
haruru21
チップは何に払う?
タクシーに乗る、ご飯を食べる、お部屋の掃除をしてもらう。アメリカに行くと、イチイチつきまとうチップ。サービスが良くても悪くても、チップは払って当たり前。サービス業に就く人たちのお給料は、チップをもらう前提で安く設定されています。なのでチップは払わなければならない。何かをしてもらった時には全てチップが必要、と思って間違いないでしょう。どうせ払うなら、カッコよく。してもらったことに感謝して、そして感謝されてお金を使いたいものです。
シーン別チップの相場
ここで書く相場は、最低これだけ渡せば文句は言われない、の相場です。アメリカ人、たくさんチップをあげても拒否りません。「わぁ、ありがとう!」です。
対価があるサービスのチップ
タクシーとか、美容室とか、レストランでは15〜20%程度。ただ、現金払いの時は、テキトーに丸めます。タクシーで$17(約1,850円)くらいだったら$20(約2,100円)渡してお釣りなしとか、美容室で$30(約3,150円)だったら$35(3,675円)とか$40(約4,200円)あげちゃう。ここで$1〜2ケチったってしかたないし。クレジットカードで払う時には15%とか18%と書いても可。面倒な計算が省けます。細かな話ですが、%は税金抜きの金額で計算して大丈夫です。
対価がないサービスのチップ
バレーパーキング(日本語では車お預かりサービス?)、ホテルのベルデスク(荷物を預かったり出したり)は$2〜5(約210円-525円)くらい。
ホテルのお部屋の掃除は、ベット1台あたり$1〜2(約105円-210円)。スイートは$10(約1,050円)〜。散らかしてる場合は多めに払う。チップは必ずベッドの上に。テーブルの上に置いても、チップにならない(持って行ってくれない)ので要注意です。
ホテルのコンシェルジュ、車の修理などには、お助け度と感謝度に応じてお支払い。ここぞ、チップの活躍の場。ありがとうの気持ちを表しましょう。
レストランタイプ別チップ対策①ファストフード
マクドナルドやKFCなどのファストフードでご飯を買う時には、チップは必要ありません。フードコート・スタバなども。自分で食べ物を運んたり、ゴミを捨てたりするお店は、基本物を買うのと一緒。レジ横のチップジャーにお釣り入れたり、テーブル拭いてくれた人に$1(約105円)渡したりはしてもいいけど、しなくてもいいです。
レストランタイプ別チップ対策②普通のレストラン
期待されているチップは15〜20%程度。アメリカではテーブルでお金を払うのが基本です。現金の場合、最初からチップ込みでおくこともできます。例えば請求が$19.33(約2,030円)で$20札+$3(約2,415円)置いておけば、店側は細かなお釣りも出さずに全額受け取ります。クレジットカード払いでは、チップごとカードで払うこともできますし、チップだけ現金で置くこともできます。現金チップの場合、チップの欄には「Cash」と書いておきましょう。
大人数でレストランを利用する場合には、自動的に「gratuity」が付いている場合もあります。これはチップと同義。すでに合計金額に含まれているのでチップを渡す必要はありません。また、日本人はチップに慣れていないと思って勝手にチャージされている場合もあるので請求書はよく見て確認しましょう。サービスチャージが付いていたら、それもチップと同じです。
レストランタイプ別チップ対策③高級レストラン
高級なレストランでは、やたらとお店の人が話しかけてきますね。案内係もいるし、座る時には椅子も引いてくれる。メニューの説明も細かいし、食べてる途中にもワインやらお水やら何度もサーブしてくれるし、トイレに立ったらナプキンたたんで置かれてるし、おいしいか?って何度も確認しにくるし。このニコニコサービスに対してのチップです。20%がミニマムですね。25〜30%あげる人も結構います。最初から予算に入れておきましょう。バカにならない金額ですから。
贅沢するほど、チップ比率も高くなる、が基本です。
レストランタイプ別チップ対策④バー
バーは、楽しみ方によりますね。黙って飲んでるだけだと20%程度でいいかと思いますが、バーテンダーさんとおしゃべりしたり、楽しいサービス受けたりしたら、それはもう%では表せません。チップ100%実際の請求と同額)、いやそれ以上でも全く問題なし。
手渡しが基本です。
レストランタイプ別チップ対策⑤バフェ
バフェは、自分で食べ物を取りに行くんですけど、飲み物持ってきてくれる人とお皿片付けてくれる人がいるのでチップを払います。一人当たり$2(約210円)〜。席を立つ時にテーブルに置きます。
カジノでのチップ
ラスベガスの例ですが、カジノの飲み物は基本無料です。カクテルウェイトレスには最低$2〜$5(約210円-525円)くらいのチップをあげましょう。
カジノのディーラーにチップをあげる場合は、感じのいい人にあげても、その人が全部もらえるわけではなく、他のディーラーたち(感じの悪いやつも含む)と山分けです。
ポーカーのディーラーは個人バラバラでもらえます。テーブルまで自分のチップを運んできてくれる人にも$1(約105円)とか$5(約525円)あげたほうがいいですね。また、フロアパーソンにも普段から渡しておくと、面倒見が良くなることもあります。
スマートにチップを渡すために。出かける前の準備
ここまででお分かりになると思いますが、朝から晩まで行動する毎にチップです。細かいお札がないときには、お釣りをもらうこともできますが、面倒だし、微妙にカッコ悪い。渡しきりのチップのためには、$1(約105円)と$5(約525円)をたくさん持ってること。
お財布の中にも$!、$5は必要ですけど、チップだけ渡す場合は、ポケットとか、カバンの出やすいところとかからサッと出す。もちゃもちゃせずに自然にね。
アメリカで気をつけないといけないのは、$1札も$100札も同じ大きさ、そして柄もほとんど一緒なこと。お財布の中は、きちんと低額から高額へと順番に入れる。夜のタクシーでは、暗くて見ずらいので、お札を間違えないように念入りに確認します。チップも間違えて高額紙幣を渡してしまわないように注意しましょう。
チップは一言添えてニッコリ渡す。お役立ちミニ英会話
半強制的に払わされるチップですが、表向きは感謝を表すもの。せっかくですから一言感謝の言葉を添えて渡しましょう。
チップを渡す時に添える言葉は「Thank you very much(サンキュー)」とか「For you(フォー・ユー)」で十分です。言い慣れない英語は通じない可能性が。そこで何度も聞き返されたらカッコ悪いです。
言っちゃいけないのが「Please(プリーズ)」。日本人が間違いがちです。
これ「どうぞ」ではなくて「お願いっ」なので、「えっ?何?どうして欲しいって?」みたいな反応が返ってきます。
釣りはいらないぜ:「No change(ノーチェーンジ)」「Keep the change(キープザチェーンジ)」チェーンジまたはチェインジって「チェ」を伸ばしたら通じます。
お釣りが欲しい時、両替して欲しい時:細かいのがない時、チップのお釣りをもらうことは全然問題ないです。
「Can I have $3 back?」$3お釣りが欲しい時
「Can I have 5 singles?」$1札が5枚欲しい時($5以上の紙幣を両替してもらう場合)
これができたら、上級者。サイドチップとは?
普通に渡すチップとは別に、自分を担当してくれたウェイトレスやバーテンダーに現金をそっと渡す、サイドチップです。これは基本、チップを山分けするレストランでも個人で別にもらえるし、自分のサービスがよかった証なので、もらう側にも喜んでもらえるチップです。帰り際に握手ついでに。
お寿司屋さんのカウンターでは、目の前で握ってくれる板さんに直接渡します。カウンターのお店や、ちょっといい目のレストランでは是非多用しましょう。
ドイツでチップは必要?渡す場面や金額の目安・渡し方などを解説!
ドイツではよいサービスを受けたとき、チップを渡す習慣があります。しかし日本でチップは一般的でないため、金額や渡し方を悩んでしまいがち。この記事では、ドイツでチップを渡すシチュエーションや、払う金額の目安、スマートな渡し方などを解説していきます。
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「リッチップ」と「ケチップ」の分かれ道
せっかく払ったチップ。渡した挙句に「これっぽっちしかくれないなんて、ケチなやつ」と思われては、払い損。せっかくだったら、ちょっとリッチに。サービスしてくれた人に喜んでもらった方が気持ちいいですね。
リッチとケチは僅差
迷ったら高い方に丸める。20%で計算して端数を丸めればケチにはなりません。15%の計算は面倒ですしね。計算間違えて少ない方に転んだらケチップになっちゃいます。
$20(2,100円)の15%は$3(約315円)、20%は$4(約420円)。この$1(約105円)が「ギリギリ最低限しかくれなかった」人と「うわ〜20%もらった」人の差になる。$!多く払っただけで、リッチな人と扱われるなら、そっちの方がお得な感じです。そして$5(約525円)渡せば25%でさらにリッチ。ここで$20札+$5札だったら細かいことなど気にしないリッチ感が漂います。
また、同じ金額でも必ずお札で渡すこと。お釣りの小銭はそのまま残してもいいですが、コインはチップとして渡してはいけません。失礼です。良かれと思って渡したのに侮辱してしまってはもったいない。相手もかわいそうです。
期待してなかった「ありがとう」
ホテルのお部屋から出た時に、ハウスキーピングのお姉さんが駆け寄ってきて、「毎日たくさんチップをありがとうございます」って言ってくれたことがありました。お部屋のお掃除チップは直接渡さないので、お礼言ってもらえる機会はめったにないです。なんだかサプライズ、ホッコリです。
チップを楽しむ
チップに慣れてしまうと、時々お釣りが気持ち悪いことがあります。
日本でパンプスのかかとを修理に出したら、修理とは別に、色のはげてるところをきれいに塗ってくれていました。
「700円です。」と言われて、1000円札を渡す。日本では「お釣りいらないです」っていうのも失礼かな?などと考えながら100円玉3つ受け取ってしまいました。
アメリカだったら$7(約735円)って言われても$10(約1,050円)でお釣りはもらいません。さらに「助かりました。綺麗にしてくれてありがとう。」って$12〜$15渡すこともできる。こんな時にはチップの文化がいいなぁと思います。
チップを払うということ
アメリカに住んでいても、セルフサービスで車にガソリン入れて、スーパーで買い物して、自分でご飯作っていたらチップを払う機会はありません。他人にお世話になったからこそ発生するのがチップです。
そして贅沢した時には期待されるチップも高額で、高%。チップは、そんな素敵なサービスを受けることができる自分へのご褒美みたいなもんですね。
自分で値段を決めて相手に感謝を表すことができる。それを機会だと思って楽しんじゃいましょう。どうせ払うなら、カッコよく。してもらったことに感謝して、そして感謝されて。