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ベトナム・ホーチミンで歴史を学ぶ!旅人厳選の観光スポットを探索しよう!
約1世紀のフランス植民地によって、東南アジアの大国と西洋の大国の融合が生み出した興味深い文化を持つベトナム。ベトナム最大の都市ホーチミン(旧サイゴン)は現代史の最大の戦いの一つである「ベトナム戦争」の勝利の地となります。ホーチミンを観光することは、ホーチミンの歴史を知ること、そして世界の歴史を知ることにもなります。ホーチミンの観光地の多くは、底なしの明るいベトナム人の影に潜む、悲しい歴史を学ぶことでもありました。一緒に学んでいきましょう!
この記事に登場する専門家
旅人
パブロ
ライター紹介
初めまして!2016年1月から夫婦で世界一周をしています。基本は陸路移動でこれまでに70ヶ国以上を訪れました。旅のモットーは現地人との交流を通して世界中の文化を知ることです。英語習得のため、半年間のフィリピン留学、10ヵ月のワーキングホリデー(オーストラリア)を経験。約3年半で得た情報を多くの人に伝えたいです。個人ブログも運営していています。
①ベトナム人の陽気さは世界一!?笑顔が絶えない【ベンタイン市場】
ホーチミンシティの中心地に位置し、王道の観光地となっているベンタイン市場(Ben Thanh Market)。僕たちはカンボジアからホーチミンシティへ入って、最初の観光地がこのマーケットだったので、ベトナム人の陽気さに驚きました!特にベンタイン市場のベトナム人たちは声も大きくパワフルです!
東南アジアをミャンマー、タイ、カンボジアと旅してきた後だったので、ベトナム人の底なしの明るさに少したじろいでしまうほどでした。(笑)後にラオスも訪れたのですが、ラオス人も僕たちが旅してきた東南アジアの国々と同様に大人しく、なぜかベトナム人だけが大賑わい!これは歴史的な背景が原因なのか、単に民族の気質なのかは分かりませんが、とても興味深いことです。
マーケット歩きは大切な観光の一つ。マーケットでローカルの人たちが観光客に対してどのような態度で接してくるか。これは旅行をする上で、けっこう重要になってくると思います。このベンタイン市場の雰囲気はすぐに好きになりました。店員のおばちゃんたちは明るく、懐っこく、少し日本語を話してくる人さえいました。
市場の中には食堂もあります。食堂の中に足を踏み入れると1秒でこのおばちゃんに捕まりました!どの屋台も同じような内容に見えたので、即決!値引もしてくれて写真も喜んで取ってくれました。ベンタイン市場はお土産から、食堂、新鮮な野菜、魚、お肉などの食材も揃っています。ホーチミンシティに来たら、まずはベンタイン市場でベトナム人の陽気さに触れて元気をもらってみてはいかがでしょうか。
②目を背けずにベトナム戦争の現実を学ぼう!【戦争証跡博物館】
博物館はベンタイン市場から歩いて行ける場所にあり、街の中心地にあります。
戦争証跡博物館(War Remnants Meseum):入場料40,000ドン(約200円)
この博物館では「ベトナム戦争」の事実を語り、日本人を含む多くのジャーナリストによって撮影された戦争の生々しい写真を見ることができます。ベトナム戦争の悲劇に目を背けずに、半日くらいかけてじっくり見て回ることをお勧めします。ベトナム戦争を知らずに、ベトナム人を知ることは出来ないと思います。
戦争証跡博物館は1975年9月4日に開館し、年間約100万人の入館者が訪れるようです。とても意義の深い文化的な観光地だと思います。
展示の写真はあまりにも生々しいので、この記事では避けたいと思います。展示は13ヵ所あり、ベトナム戦争が始まった経緯から終了までの歴史的事実、ベトナム戦争の悲劇を伝える写真展、枯れ葉剤の使用経緯と被害、ベトナム抗戦に対する世界の反戦運動などが主な見どころです。
ベトナム戦争ではアメリカ軍による大量の枯れ葉剤が撒かれました。北ベトナム軍のゲリラ戦に手を焼いて、隠れ家を無くそうという目的でベトナム全土に撒かれました。
枯れ葉剤の影響で身体が繋がって生れてきたベトちゃんとドクちゃんの写真です。ベトナム戦争は1975年で終わっていますが、枯れ葉剤の後遺症は4世代続くとのことで、今後も奇形児として生まれてくる人たちがいるということになります。街を歩いているとたまに奇形の人を見かけました。枯れ葉剤の影響かもしれません。
ベトナム戦争が終結してまだ45年。街中で見かけた年配の方で手足が無い人や顔がただれている人は、戦争の被害者なのだと思います。そういう方々も生きるために、お土産や日用品を売り歩いているので、買ってあげると良いと思います。僕たちもできるだけ彼らから買うようにしています。
この博物館でベトナム戦争を知ることは、今後のベトナム人への見方、接し方が変わってくるので、ホーチミンシティに来たら早めに足を運んだ方が良いと思いました。
③ベトナム戦争勝利の場所!【統一会堂】
統一会堂(Reunification Palace):入場料65,000ドン(約325円)
この敷地内には博物館が二つあります。二つの合計で65,000ドンでした。
上の写真に写っているパレスは、南ベトナムの首脳陣が使っていたものです。1975年4月30日に北ベトナム軍が戦車でフェンスを破ったことにより、サイゴン(現ホーチミン)は陥落。ベトナム戦争が終結した歴史的な場所です。
パレス内にはその戦車と同じ型式のものがあります。
パレスは現在も国際会議などで利用されています。
ベトナム戦争が終結するまで使われていた地下の指令室です。地下は万一に備えて南ベトナムの首脳陣が逃げれるように、タンソンニャット空港まで続いていたと噂もあるようです。
パレスとは別館の博物館では、フランス植民地時代の南ベトナムの傀儡政権の様子から、ベトナム戦争突入までの経緯を知ることができます。
最も印象的だったのは、1963年6月11日のベトナム人僧侶の焼身自殺についてです。1954年にディエンビエンフーの大決戦でフランスに勝利して、独立するも国際社会に翻弄されてベトナムは南北で分断されたままでした。南ベトナム政府は庶民の暴動を抑える政策の一環に仏教徒を抑圧する動きがあり、それに対しての抗議活動で僧侶のティック・クアン・ドックが焼身自殺で世間に訴えかけました。
統一会堂もホーチミンの外せない文化観光地の一つです。
④ホーチミン郊外の最も見るべき観光地!難攻不落の地下都市!【クチトンネル】
クチトンネル(Cuchi Tunnel):入場料70,000ドン(約350円)
サイゴン(現ホーチミン)から北西に約70キロ離れているクチトンネルは、ベトナム戦争時の難攻不落の地下都市として大活躍しました。サイゴン(現ホーチミン)を陥落してベトナム戦争に勝利するための重要な地下都市で、北ベトナム軍の前線でした。
アメリカ軍は最後の最後までクチトンネルを陥落することができず、甚大な被害を受けます。最終的には世界中の反戦運動により、アメリカ政府はベトナムから軍隊を完全撤退を決めました。
クチトンネルの地下都市で活躍したベトナム人は軍隊だけではなく、女性や子供、老人たちも一丸となって戦いました。
アメリカ軍を苦しめた落とし穴。竹や米軍の不発弾を解体したものを鋭利にし、更に蛇の毒を先端に塗っていました。米軍一人が嵌ると、2人が救助に必要と想定して3人を戦場から撤退させることができる戦略でした。
地下の会議室です。彼らは地下で1年以上生活していました。地上に出るのは1週間に1度で長い時はひと月地下にいることもあったようです。
米軍の不発弾はクチの人々にとって大切な物資に代わりました。不発弾を解体して武器として再利用することは危険が伴いましたが、ガイドによるとクチの人々に恐怖心はなかったと言っていました。不発弾を解体して死ぬ恐怖心よりも、肉親を殺した米軍への憎しみが圧倒的に勝っていたのだそうです。
クチトンネルもベトナム戦争の実態を知る重要な観光地です。ホーチミンからはツアーでの参加、もしくはバイクなどをレンタルして訪れることもできます。道中は長閑な田舎道でバイクで走っているととても気持ちが良いので、とてもお勧めです。
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⑤壮大なマングローブ林は必見!お猿さんに圧巻!【モンキーアイランド】
ホーチミンシティから南東に約55キロ行くと、東南アジアのイメージ通りのマングローブ林が生い茂るモンキーアイランド着きます。モンキーアイランドがあるカンゾー県は陸地で繋がっていないため、フェリーに乗るのも旅を面白くしてくれます。
フェリーは約15円ほどでした。乗車時間は約15分。
フェリーから降りて南下すると両サイドにパームココナッツジュースを売っている現地の人たちがたくさんいます。これが美味しいんです!蒸し暑さが一気に吹っ飛びます。
パームココナッツジュース:15,000ドン(約75円)
モンキーアイランド(Monkey Island):入場料70,000ドン(約350円)
モンキーアイランドの中はマングローブ林で生い茂る大自然です。ホーチミンシティや郊外の観光は戦争関連が多く心が疲れてしまいますので、こういった大自然を観光して癒されるのも大切ですね。
マングローブに生息する猿の親子も見ていて癒されます。
しかし、中に足を進めて行くとここもベトナム戦争時の激戦地だったようです。北ベトナム軍が地雷を埋めている様子です。どこに行ってもホーチミン周辺の観光地はベトナム戦争と関連してしまいます。でも、このモンキーアイランドは現地の観光客の人たちも戦争の勉強をしに来ている雰囲気ではなく、猿や鰐、マングローブの林を快走するボートなどを楽しんでいる様子でした。
モンキーアイランドもホーチミン郊外のお勧めの観光地なので、是非足を運んでみてください!
ホーチミンの郊外観光に欠かせないもの【レンタルバイク】
ホーチミンの郊外の王道の観光地である、クチトンネルとモンキーアイランドへのアクセスは、バイクがおすすめ!道中の田舎の風景や、途中で立ち寄るローカルレストランや屋台での出会いも貴重な経験です。
僕たちがお世話になったレンタルバイク屋さんです。ホーチミンシティの中心地から歩いて行ける場所にあります。
今回紹介したクチトンネルやモンキーアイランドへの距離だと110CCで十分です。1日10ドルでレンタルできますし、長期でレンタルすると割引があるのでお得です。
※ベトナムのバイク人口は想像を絶するものなので、運転をする場合は注意しましょう。
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ホーチミンの観光を終えて
いかがでしたでしょうか。ホーチミンを観光することは、ベトナムの悲劇の歴史を知ることに繋がります。その悲劇の一員には日本軍の進駐も影響していることを忘れてはいけません。そして、ベトナム戦争は2019年の今でも枯れ葉剤の影響で苦しむ人たちもいます。ホーチミンで文化的な観光をすることは、どんな状況でも絶対に戦争をしてはいけない!その大切なことを改めて学べる大切な機会となります。是非、ホーチミンを旅行する際は、「ベトナムの、世界の悲劇の歴史」に目を背けずに博物館などに行くことをお勧めします。また、ベトナム人との交流によって元気をもらえることも間違いなしです!