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【ローマ在住美食ブロガーがお届け! 】イタリア郷土料理のおすすめ11選!一部作り方も!ローマ編
スローフード発祥の地でもあるイタリア。食に対するこだわりはとても強く、そのため地域に根付いた食文化が発達しています。ミラノでカルボナーラ?いえいえ、カルボナーラはローマで頂くものなのです。イタリア郷土料理を知ることで、更にイタリアの良さを満喫していきましょう!
この記事に登場する専門家
ローマ在住美食ブロガー
Tsugumi
魅惑のイタリア郷土料理
Ciao a tutti! 皆さま、こんにちは!ローマ在住美食ブロガーのTsugumiです。日本で郷土料理が発達しているように、イタリアでもそれぞれの州や地域で独自の郷土料理が受け継がれています。イタリア郷土料理を知ることは、イタリア文化を知ることの第一歩ともなるでしょう。今回はローマ郷土料理をメインとして、イタリア料理の真髄に触れていきましょう。ローマを旅する方には必見の記事となるに違いありません。
Tsugumi's Monologue「ローマより徒然なるままに」
tsugumi-hiragaさんのブログです。最近の記事は「自家製オリーブオイル生活の唯一の弊害(画像あり)」です。
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イタリア人と食!その切っても切り離せない関係性
イタリア人にとって食とは?
Mangiare, cantare, amare !! (食べて、歌って、愛して)
これはイタリア人の人生観を表した名言です。家族皆で食卓を囲んでいても、食事が終わるや否やギター片手に皆で歌い出す、という光景がごく普通に見られるお国柄です。”アモーレ(愛)”に関しては、今更私がここで表記するまでもないでしょう。食が冒頭を飾っているように、イタリア人にとって食べることは、家族との貴重な時間を共有することであり、また食事の美味しさを分かち合うことでもあります。どちらかというと、食べるものの質よりも一緒に時間を共有することの方に重きを置いている風にすら感じます。
郷土料理の発達したイタリア
イタリアの地形を見て頂くと直ぐにお分かりになるかと思いますが、イタリアはブーツのような形をしています。南北に細長く伸びた地形のイタリアですので、当然北と南とでは気候も、そして歴史すらも大きく異なります。そのため、地域性に富んだ料理が発達しているのです。更には自身の土地に誇りを持っているイタリア人ですから、どの土地でも自分たちが一番と思いながら生活をしているのです。イタリアに行ったらその土地のものを頂いた方がよい、というのは明らかでしょう。
イタリアの首都ローマ
イタリアの首都、ローマ。すべての道はローマに通ずとされたローマ帝国時代の栄華の面影を街の至る所で目にすることが出来る魅力に溢れた街です。バチカン市国があることでも有名ですね。コロッセオやフォロ・ロマーノを眺めながら、当時の貴族にでもなった気分で古代ローマに思いを馳せてみましょう。トレヴィの泉や真実の口、サンタンジェロ城ではローマの休日、アン女王份するオードリーに思いを馳せてみるのも良いでしょう。
貴族やオードリーに浸った後は、ローマ郷土料理を満喫しながら胃袋まで満たしていきましょう。とはいえ、ローマ郷土料理にはどんなものがあるのか?気になるところですよね。それでは少しずつご紹介していきましょう。
ローマ名物3大パスタ
Carbonara / カルボナーラ
ローマ名物のパスタといえばやはりカルボナーラでしょう。日本でもかなり知名度の高いカルボナーラは、日本人が好きなパスタの首位を争うパスタに違いありません。実はこのカルボナーラ、本場イタリアでは地域によりかなり多くのレシピがあるようで、これがカルボナーラという一般的な定義が難しいとも言われています。本来はグァンチャーレという豚のほほ肉の塩漬けを使用するのですが、場所によりこれがパンチェッタに変わったりもします。日本ではやはり日本人の口に合うように出来ているのでしょう。時に日本で食べるカルボナーラの方が美味しいと感じる事もあるくらいです。ただし生クリームを使用する店が意外と多いのが残念なところ。本場では生クリームは使用しません。
[ご家庭で作れる!イタリア仕込みの簡単なカルボナーラの作り方 ]
パンチェッタ(グアンチャーレの代用)65gから100g
→本場イタリアでは150g以上入れます
ペコリーノ・ロマーノ(なければパルミジャーノ、もしくは半々でも可)50g
黒胡椒 適量
卵黄 4
エキストラヴァージンオイル 適量
スパゲッティ 200gから300gをお好みの量で
→パスタの量が少なければ、それだけ濃厚な味となります
1)たっぷりのお湯にあら塩を一握り入れ、スパゲッティを茹でていく。
2)パスタを茹でている間、パンチェッタを2cm×1cmの長方形に切っておく。
3)大きめの鉄のボール(後にここにパスタを入れるため)に卵をときほぐし、ここにすり下ろしたチーズ、黒胡椒を合わせておく。
4)2)パンチェッタを少量のオリーブオイルと共にフライパンでカリカリに炒めていく。
→焦がすと風味がきつくなるので、焦がさないように!
5)パスタが茹で上がったら4)のパンチェッタを3)に混ぜる。
6)茹で上がったパスタは水分をしっかりと切り、3)のボールに入れしっかりと混ぜ合わせる。
※ 鉄製のボールを使用することにより、パスタの余熱で綺麗にソースが絡まっていく
※ 100gずつボールを分けて混ぜる方が絡みやすく美味しく仕上がる
カンポ•ディ•フィオーリ広場脇にあるロショーリは、ローマのカルボナーラの首位を争う名店です。ロショーリかロメオかと言われるほどで、ガンベロロッソではカルボナーラno.1を獲得しています。かなり濃厚かつクリーミー、そしてグァンチャーレのカリカリ感がたまりません。ただし日本人には量が多くかなりのくどさもあるため、女性ならシェアをして頂くことをお勧めします。また厳選されたサラミやチーズがかなり美味しいので、パスタの前には是非お試しを!
Roscioli
Via dei Giubbonari, 21, 00186 Roma, Italia
+39 06 687 5287
カルボナーラやアマトリチャーナなどのローマ料理の美味しいお店がもう一軒あります。
テスタッチョ地区にあるフェリーチェ。いつも行列の絶えない老舗店です。
Felice a Testaccio
Via Mastro Giorgio 29, 00153 Roma, Italia
+39 06 574 6800
Amatriciana / アマトリチャーナ
アマトリーチェという町をご存知でしょうか?ローマから北北東へ車を走らせること約1時間、アペニン山脈の裾根にある町です。残念ながら数年前の大震災の被害を多く受けてしまった町でもあります。この町でアマトリーチェというパスタは生まれました。名前からも明らかですね。アマトリチャーナはグアンチャーレと羊乳のチーズ、ペコリーノ・ロマーノを使う点ではカルボナーラと一緒ですが、ここにトマトスースが加わります。厳密には、トマトソースが入らない白いものをグリーチャと言い、トマトソースが入ったものをアマトリチャーナと言います。ブガティーニという中に穴の空いたパスタで頂くことが多いです。
美味しいアマトリチャーナを頂きたい方へお勧めのお店がこちら。ダ・チェーザレ・アル・カザレット。住宅街の中に佇んでいるトラットリアです。こちらのお店の面白さは、パスタとソースを自身の好みで組み合わせが可能なことです。ブガティーニは美味しいけれど、食べ難いから外では食べたくない!そんな方はショートパスタのリガトーニを選んでもいいでしょう。もちろんスパゲッティでもいいですね。好みのパスタをアレンジ出来ます。
Trattoria Da Cesare al Casaletto
Via del Casaletto, 45, 00151 Roma RM, Italia
Cacio e pepe / カーチョ・エ・ペーペ
良い材料さえ揃えば外で食べるほどでもない、簡単で美味しいパスタ。それがカーチョ・エ・ペーペでしょう。今やイタリア料理の代表とまでされていますね。ここでもペコリーノ・ロマーノを使用しますが、あとは黒胡椒を用意するだけ!黒胡椒は弾いたものではなく、自身で潰しながら細かくしていきましょう。ぺコリーノをダマにすることなく綺麗なクリームソースに出来れば美味しいカーチョ・エ・ペーペの出来上がりです。ローマにいる気分になりながら頂きましょう!
ローマでは木曜に食べるパスタ
Gnocchi / ニョッキ
実は曜日毎にも食べ物の決まりがあったというローマ。その習慣が今でも強く残っているのが、木曜、金曜かもしれません。ローマでは木曜にニョッキを頂きます。そして金曜は魚。ちなみに土曜はトリッパ(内臓煮込み)らしいのですが、木、金曜ほど強い名残りはありません。
ニョッキは日本でも名が知れているのでご存知かとは思いますが、ジャガイモをマッシュポテト状にしたものに小麦粉を混ぜ、小さな団子状にしたパスタです。バジルの香りのシンプルなトマトソースで頂きます。もしくはひき肉をいれても。これが一般的なニョッキとなります。
GNOCCHI ALLA ROMANA ローマ風ニョッキ
では、ローマ風ニョッキとなると?(アッラ・ロマーナはローマ風の意)
似て全く非なるものとなります。こちらにジャガイモは使用しません。材料として使われているのは、セモリナ粉、バター、牛乳、エメンタール、パルミジャーノ、卵などです。
私がニョッキとして習ったのは、こちらのローマ風でした。そのせいもあり、ローマのレストランで出てくるニョッキは、てっきりこちらのタイプだとばかり思い込んでいたのです。しかし実際に出てきたのは、ミニ団子状のものばかり!長くローマに住んでいくうちに、ようやくその理由も分かってきました。バターは北イタリアやフランスで頂くものであり、ローマの人々はあまり好まないようです。そしてシンプルなトマトソースをこよなく愛するイタリア人たち。道理でローマ風ニョッキが出てこないはずです。なんだか名前と矛盾しているようで不思議ですよね。それでも特別な日にはやはり食べたいローマ風ニョッキです。
復活祭には欠かせないローマ料理
Abbacchio / アバッキオ
アバッキオと聞いてそれが仔羊とすぐにピンとくるのは、ローマ人だから!いわゆるローマの方言となります。アバッキオは実は乳だけで作られた仔羊のこと。ローズマリーなどの香草と共にオリーブオイルにマリネしたものをグリルして頂くのが一般的です。
パンテオンすぐ脇にあるアルマンド・アル・パンテオン。かつては哲学者サルトルや名高い芸術家が足繁く通うレストランだったとも言われています。こちらはラツィオ州も公認するローマ郷土料理のお店ということで、伝統に則った間違いのない味をお楽しみ頂けます。アバッキオも是非お試しくださいね。日本語メニューもあるのでイタリア語が分からない方でも心配はご無用です。
Armando al Pantheon
Salita dei Crescenzi, 31, 00186 Roma RM, Italia
ナポリ V.S. ローマ
Pizza alla romana / ローマ風パリパリピザ
ナポリのピザがふっくらとした厚みのあるもちもちタイプのものなら、ローマのものは薄くてパリパリとしています。こんな違いがあるからでしょう。ローマっ子たちと一緒にピザを食べに行くと面白い光景に出喰わします。自分の顔の2倍以上はあるかと思われる大きさのピザを1人一枚、ペロリと平らげるローマっ子たちですが、周囲のやや盛り上がってもちもちになっている部分は敢えて食べずに残すのです。焦げ目の付いた部分も残すので、意外と大きさ程には食べていないのかもしれないですね。
ユダヤ風 V.S. ローマ風
ユダヤ風対ローマ風?一体何のことかとお思いになる方も少なくないかもしれません。実はこれはカルチョーフィと呼ばれる、アーティチョークの調理方法のことなのです。ローマでアーティチョークを頂く時には、必ずユダヤ風かローマ風かを聞かれることが多いのです。
こちらはアッラ・ジュディアと呼ばれるユダヤ風で、ころんとまん丸な形のロマネスコタイプのアーティチョークを花のように広げて揚げたものになります。
そしてこちらがアッラ・ロマーナと呼ばれるローマ風。中にニンニクやイタリアンパセリ、ミント、塩胡椒などを詰めた後、たっぷりのオリーブオイルでじっくりと煮込んだものとなります。
ローマ発祥の冬野菜
日本でもお馴染みになってきているのはこちらのプンタレッタ。複数形でプンタレッレということもあります。英語ではアスパラガス・チコリーと呼ばれているローマ名物の冬野菜で、ほろ苦さが特徴の花茎となります。見た目はゴツゴツしく、中が空洞となっている面白い野菜でもあります。これを手で小さい株に分けていくのですが、白い部分は水にさらしておくとくるんとカールしてくるため、その性質を利用して調理します。味付けはアンチョビソースに胡桃を添えて。お好みでニンニクもいれオリーブオイルで和えて頂きます。
セコンドからパニーノまで!その多様性が面白いのは?
ローマ名物として忘れてはいけないものがこちらのポルケッタ、つまりは豚の丸焼きです。
厳密にはローマ近郊のアリッチャという町の名物ですが、もちろんローマでも美味しく頂けます。メルカートと呼ばれる青空市場に足を運んでみましょう!包丁を片手に大声をあげながらポルケッタの量り売りをしている姿を見かけます。出来立てのアツアツ時はその美味しさも2倍に!
ポルケッタは中にローズマリーや塩胡椒、ニンニクなどを入れて焼き上げたものです。調理法はシンプルですが、味はしっかりとしています。セコンドとしても美味しいのですが、ローマッ子お勧めの食べ方はパンにサンドしてパニーノ風として頂くもの。どこでも気軽に頂けるのが嬉しいですね。
舌の上で踊る!という名のローマ名物料理は?
最後にローマ郷土料理に欠かせない一品をご紹介していきましょう。サルティンボッカと呼ばれている肉料理をご存知でしょうか?仔牛の薄切りの中にセージと生ハムを入れ、それを巻いて焼き上げたものです。時に写真のように上に乗せるだけのお店もあります。シンプルながらもとても奥行きのある味わいの一品です。先ほどご紹介した、パンテオン脇のアルマンドでも美味しく頂けます。
[ご家庭で作れる!イタリア仕込みの簡単なサルティンボッカの作り方 ]
生ハム 適量(大2、3枚)
仔牛牛もしくは牛肉
セージ 肉の枚数分
胡椒 適
小麦粉 適
エキストラヴァージンオイル 適
1) 仔牛肉にお好みで胡椒を少々、生ハムとセージを乗せる。
→ 塩は生ハムの塩気があるので入れない
2) 挟み込んで、爪楊枝で止める
3) 小麦粉をまぶし、オリーブオイルをしいたフライパンで焼き上げる
※ 包み込まないでこのまま焼き上げる場合には小麦粉は不要
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ローマ郷土料理を求めて
ローマ郷土料理の魅力をお楽しみ頂けたでしょうか?こちらに紹介したもの以外にも、内臓煮込みなど、まだまだ尽きない魅力を持つローマ郷土料理です。是非ローマを訪れたら地元の人たちに混じってローマ郷土料理を頂いてみましょう!益々ローマの虜になること間違いなしです。
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