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ドイツの電車を元在住者が解説!乗り方や種類・料金・チケットのお得な買い方も!
ドイツ旅行のときには、必ずと言っていいほど電車を利用するでしょう。ここではドイツに住んでいたライターが、ドイツの電車の乗り方や、電車の種類、チケットの買い方、料金の目安、チケットをお得に買うための方法などを解説していきます!
この記事に登場する専門家
旅ライター
松本マユ
ドイツの電車の種類や乗り方を解説!
こんにちは、旅ライターの松本マユです。
私はドイツに住んでいたころ、よく電車を利用してドイツ国内を旅行しました。ドイツにはさまざまな種類の電車がありますが、中には日本にいながら予約できるものもありとても便利です。
しかし、ドイツの鉄道事情は日本とは異なります。駅には改札がない、大幅に遅延しがち、指定席車両や自由席車両がない……など、日本人からすると驚くこともたくさん。
ドイツに行っても困らないよう、電車の乗り方や自由席の探し方などをお伝えしていきますよ!
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ドイツの電車と言えば「ドイツ鉄道」
ドイツの電車は、主に「ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)」が運行しています。ドイツ鉄道が運航する電車にはいくつかの種類があり、「ICE」と呼ばれる新幹線のような電車や、地域間の快速電車である「RE」、普通電車の「RB」などに分かれています。
ドイツにはほかにも「Sバーン」と呼ばれる近距離列車や、「Uバーン」と呼ばれる地下鉄、そして路面電車などもあります。
いずれもドイツ旅行には欠かせない存在で、滞在中は何度も乗ることとなるでしょう。
ドイツと日本の電車事情、その違いは?
ドイツの駅には改札がない
日本の駅には必ず改札がありますが、実はドイツの駅に改札は存在しません。ドイツではチケットを買ったら、改札を通らずそのまま乗車できるのです。
これではチケットを買わずに乗車もできそうですが、車内では車掌が検札に回ってきます。そのためチケットなしで電車に乗るのは危険。
ドイツ鉄道はよく遅れる
日本の電車はほとんど時刻表通りに発着し、遅れがあっても数分程度。しかしドイツの電車はかなり頻繁に遅れてきます。平気で1時間ほど遅れてくることもあり、「乗り継ぎが間に合わない!」ということもしばしば。
個人的には、5回電車に乗るとしたら1回は遅れてくるくらいの感覚です。
自由席と指定席の車両が分かれていない
ドイツの電車で間違いやすいのが、自由席と指定席の見分け方。日本の電車には自由席だけ・指定席だけの車両がありますが、ドイツでは同じ車両の中に自由席と指定席が混在しています。
自由席と指定席を見分けるには、荷物棚の下部の表示を見るといいですよ。もし指定席の場合は、「KOBLENZ – FRANKFURT AM MAIN」のように区間が表示されています。表示のない場所は自由席なので、座ってもOK。
ちなみに、REやRBには指定席はありません。
犬や自転車も乗ってOK
ドイツの電車では、犬をキャリーケースなどに入れずに同乗させても問題ありません。そのため車内では、飼い主の足元で寝そべる犬の姿も見かけます。ドイツの犬たちはしっかりとしつけられているためか、吠えることもなくおとなしくしていますよ。
また、電車内には自転車を乗せることも可能。ドイツの電車では、マウンテンバイクを抱えたドイツ人が乗っている姿をよく目にします。ICEなどの大きい電車には自転車置き場もあることから、ドイツ人のツーリング好きがよくわかります。
ドイツの電車の種類はこんなにある!
ICE(Inter City Express)
ICEは日本でいう新幹線。主要都市間を結ぶ超特急で、1等車と2等車に分かれています。
席の座り心地もよく、食堂車が連結しているなど、利便性はかなり高いと思います。フランクフルトーミュンヘン間も約3時間で走り、ほかの電車を利用するよりも目的地に早く着くでしょう。座席指定も可能です。
IC(Inter City)
ICは大都市から中規模の都市間を走る特急列車。ICEほど速くないですが、乗り心地はそれほど変わりません。こちらも1等車と2等車に分かれていて、座席指定も可能。
IRE(Inter Regio Express)
ICが運行していない都市間を走る快速列車。各駅には停車せず、主要駅で停まります。ICとREの中間的存在と言えるでしょう。座席指定は不可。
RE(Regional Express)
中規模から小規模の都市間を結ぶ快速列車で、比較的近い都市に移動する際に使用します。各駅には停車せず、主要駅で停まります。
ICEなどに比べると、座席シートは硬くやや狭い印象。しかしトイレやゴミ箱は完備されており安心して使えます。こちらも座席指定不可。
RB(Regional Bahn)
普通列車で、車体や車内の雰囲気はREとほぼ同じ。見た目はREとほぼ同じですが、REよりもゆっくり走ります。座席指定は不可。
Sバーン(S-Bahn)
距離の近い都市間を結ぶ普通列車で、各駅停車です。フランクフルト中央駅からフランクフルト空港など、都市内のエリア間も結んでいます。
Uバーン(U-Bahn)
Uバーンは日本でいう地下鉄。ベルリンやフランクフルト、ミュンヘン、ハンブルクなど大都市にしかありません。
路面電車・トラム(Straßen Bahn)
都市内を走る路面電車では、細かいエリアに行くことができます。バスやUバーンと同様、観光にはとても便利。券売機は車内にあり、乗車後に買う仕組みとなっています。
ドイツ鉄道のチケットの買い方は3通り
ドイツで電車のチケットを買う方法は主に3通りあります。
券売機で買う
もっともスタンダードなのは、駅の券売機で買う方法。
券売機に出発地や目的地、出発したい時刻などを入力すると、それに合う電車が画面に表示されます。人数を選択し、表示された金額を支払うと、チケットが発券されます。
券売機の表示はドイツ語のほか、英語にも対応しています。今すぐ乗りたいときに加え、「今度使うチケットを先に買っておこう」というときにも使えますよ。
窓口で買う
もちろん、駅の窓口でもチケットを購入できます。英語が通じる担当者がほとんどなので、ドイツ語ができなくても安心です。
また、券売機では購入できないチケットを買うときも窓口を利用します。チケットがお得になる「バーンカード」や「ジャーマンレイルパス」を購入したいときは窓口を訪れましょう。
オンラインで予約する
あらかじめ乗りたい電車が決まっている場合は、ドイツ鉄道の公式ホームページから予約できます。チケットを買う手間が省けるのでスムーズに電車に乗ることができ、とても便利。
特にICEやICは早めの予約でチケットが安く買えることもあり、かなりおすすめです。
ドイツの電車の乗り方をマスターしよう
日本とは勝手が違うドイツの電車ですが、乗り方をマスターしてスムーズに乗車しましょう!
①チケットを買う
まずは券売機や駅の窓口でチケットを買いましょう。券売機でチケットを買う際は、電車の時刻やホーム番号などが記載された旅程表も一緒に印刷できるので、1枚持っておくと役立ちます。
チケットが手に入ったら、自分の電車が来るホーム番号を確認し、ホームに向かいましょう。ホーム番号は駅の電光掲示板や、券売機で印刷した旅程表に表示されています。
②チケットに打刻する(Uバーンのみ)
Uバーンに乗る場合は、ホームに向かう途中にある打刻機にチケットを入れ、時刻を印字しなくてはいけません。時刻の印字がないチケットで乗車した場合、無賃乗車と見なされ罰金を取られる場合も。
Uバーン以外の電車では、車内で検札があるので打刻の必要はありません。
③座席を探す
自分の電車が来たら、座席を探しましょう。指定席を予約した方は、該当の車両番号がチケットに書いてあるので、その車両を探してください。自由席の方は、空いている席が指定席でないことを確認して座りましょう。
④検札の際はチケットを提示する
電車が出発してしばらくしたら、検札の担当者が各座席を回ってきます。ただチケットを見せればOKなのですぐ済みます。
チケット料金の目安は?
ドイツ鉄道のチケットの料金は、電車の種類・行き先・日時・予約するタイミングなどにより大きく異なります。種類別に見ると、もっとも高いのはICEの料金。ほかはそれほど変わりませんが、IC、IRE、RE、RBの順で安くなります。
あくまで目安ですが、実際のチケット料金の一例を紹介します。
ICEの場合
フランクフルト中央駅―ミュンヘン中央駅(所要時間:約3時間)
約100ユーロ(約12,000円)
フランクフルト中央駅―ベルリン中央駅(所要時間:約4時間)
約130ユーロ(約15,600円)
ICの場合
マインツ中央駅―コブレンツ中央駅(所要時間:約50分)
約25ユーロ(約3,000円)
ケルン中央駅―ボン中央駅(所要時間:約20分)
約12ユーロ(約1,500円)
REやRBの場合
マインツ中央駅―コブレンツ中央駅(所要時間:約1時間30分)
RB:約22ユーロ(約2,600円)
ケルン中央駅―デュッセルドルフ中央駅(所要時間:約40分)
RE:約11ユーロ(約1,300円)
※1ユーロ=約120円
チケットをお得に買うための方法は?
ICEやICのチケットをお得に買うには、早めのタイミングで予約するのがおすすめ。
たとえばフランクフルト中央駅―ミュンヘン中央駅間は通常100ユーロ程度ですが、2ヶ月前に予約すると約30ユーロ(約3,600円)、1ヶ月前の予約でも約60~90ユーロ(約7,200~10,800円)で買えることもあります。
フランクフルト中央駅―ベルリン中央駅間は通常130ユーロのところ、2ヶ月前の予約で約20~30ユーロ(約2,400~3,600円)、1ヶ月前の予約で約30~50ユーロ(約3,600~6,000円)となることも。電車のチケットを買うときは早めの予約がお得です。
チケットは以下のドイツ鉄道公式サイトから予約できます。
ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)公式サイト
bahn.com, your mobility portal - travel, holidays, hotels, city breaks and car rentals
www.bahn.com
ドイツで電車に乗るときの注意点
余裕を持ったスケジュールを
上にも書いた通り、ドイツの電車は頻繁に遅延・運休します。
「電車が遅れて予約していた乗り継ぎ便に乗れなかった!」ということも考えられるので、ドイツ鉄道を利用する際は余裕を持ったスケジュールを立てておくといいでしょう。
無賃乗車は危険
ドイツの駅には改札がないため、チケットを買わずに電車に乗ることもできてしまいます。しかし検札時に見つかると大変です。なぜチケットがないのか詰問され、罰金を払わされます。
罰金は40~80ユーロ(約4,800~9,600円)とかなり高額。高くついてしまうので、きちんとチケットを買って乗車するのが無難です。
ドイツの電車を賢く利用しよう!
日本とは異なる点も多いドイツの電車。旅行の際は必ずと言っていいほど使うことから、少しでもお得に、そしてスムーズに利用したいもの。乗り方や注意点などを押さえ、ドイツの電車をフル活用してくださいね!
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