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長野県・安曇野の1日観光モデルコースをご紹介!地元民に愛される穴場スポットも!
安曇野?名前は知っていていいイメージだけど何があるの?というのが正直な印象でしょう。その印象通り安曇野には有名な箱物観光スポットは余りありません。安曇野の観光は北アルプスや湧水、田園風景とアートなどの風情を静かに楽しみます。在住者おすすめのスポットを紹介します。
この記事に登場する専門家
宝塚と安曇野在住ライター
一彩
安曇野の観光はここを見るべし
こんにちは。安曇野と宝塚のDual Lifeをしている一彩です。安曇野観光のポイントは北アルプスの展望、北アルプスからの湧水を利用したわさび栽培、山麓からみえる田園風景、美術館が点在するアートの街です。それでは住んでいるからわかる情報も交えて、このテーマにそって安曇野を巡るコースをご紹介していきましょう。
北アルプスの展望
安曇野で一番の目玉は北アルプスと言っていいでしょう。西の方を向けばどこかからでも間近に壁のようにそびえる北アルプスを望むことができます。特に山に雪が覆う3月から5月が最高です。つまりこの北アルプスを展望できる場所が最初におすすめするスポットになります。具体的には長峰山山頂と北アルプス展望美術館です。
北アルプスからの湧水を利用したわさび栽培
二番目の安曇野の目玉は北アルプスの湧水と、この湧水を使ったわさび栽培です。従ってわさびを栽培している場所と湧水が湧き出ている場所がおすすめする観光スポットになります。具体的には大王わさび農場と安曇野わさび田湧水群公園です。
山麓から見下ろす田園風景
三番目の安曇野の目玉はこのエリア全体にただよう田園風景です。東から見ると北アルプスも目に入りますが、手前の安曇野の街も絵になります。また西側の北アルプスの山麓に立てば、眼下に安曇野の田園風景が眺められて、こちらも絵になります。
ここでは山麓に位置する安曇野アートヒルズミュージアム、国営アルプスあずみの公園と拾ヶ堰の「じてんしゃひろば」を紹介します。
美術館が点在するアートの街
四番目の安曇野の目玉はアートです。なぜ安曇野とアートが結びついたかは定かではありませんが、多くの美術館が点在し、道路の名前も「安曇野アートライン」などと名付けられています。ここではおすすめの美術館として碌山美術館と安曇野ちひろ美術館を紹介します。
安曇野の1日観光で考慮することとモデルコースの前提
前項で紹介した観光スポットを1日で巡るにはいくつかの考慮事項があります。まず北アルプスを展望できるのは安曇野の東側ですが、空気が澄んでいて、かつ太陽を背に出来る(逆光にならない)早朝の訪問をおすすめします。
大王わさび農場で人気のお土産は生わさび!ただし観光シーズン中は午前中に売り切れる場合もあります。できれば午前での訪問をおすすめします。
次にこれらの観光スポットを1日で巡るための前提事項があります。観光スポット数が多いのと北アルプス展望スポットは高台にありますので車での観光をおすすめします。ただし悪天候の時は長峰山を省略も。北アルプス展望スポットを省略すればレンタル電動自転車で巡ることも可能になります。
安曇野観光AM①北アルプスと安曇野を高台から望む【長峰山山頂】
最初にご紹介する長峰山は、いきなり安曇野観光の穴場になります。安曇野の中心部からかなり東に離れており山道を登りますので、時間的にもかなり覚悟が必要になるためです。しかし天気のいい日の北アルプスと眼下の安曇野の展望は息をのみます。地元の人も人気抜群!
この景色のすばらしさから川端康成、井上靖、東山魁夷という三巨頭がこの地を訪れ、「残したい、静けさ、美しさ」という言葉を残しています。にもかかわらず鉄人28号のような「絆」を表現した鎖のモニュメントがありますが賛否両論あります。私としてはノーコメントです。
詳細情報
住所:長野県安曇野市明科中川手
アクセス:
車でのアクセスしかできません。JR篠ノ井線の明科駅前の国道19号を少し北上すると右が四賀という交差点がありますので右折し、JRを越えて250m程行くと右が「長峰山天平の森 5.5km」という看板がありますので右折して山を登ります。山頂の手前に分岐点があり左に行くと山頂駐車場です。車で安曇野ICから約30分、明科駅から約15分です。
電話番号 | 0263-71-2000(問い合わせ用 現地には営業施設はありません。) |
営業時間 | 特に時間制限はありません。夜景もすばらしいですが夜は運転や足元要注意です。 |
入館料 | 無料 |
ホームページ |
安曇野観光AM②北アルプスと安曇野を至近距離で臨む【北アルプス展望美術館】
悪天候のため長峰山からの眺望が見えない場合も大丈夫。バックアップが北アルプス展望美術館です。こちらは長峰山より標高が低いのと北アルプスや安曇野の街に近いので悪天候でも眺望を楽しむことができます。時間的に厳しい場合は長峰山をあきらめ北アルプス展望美術館のみ訪問するのもおすすめです。
実はこのスポットは美術館を見るというよりも眺望だけを楽しむ人も多く見受けます。なぜなら美術館は入館料がいるからです。そして近くには安曇野でも有名なおすすめの蕎麦屋「翁」があり、ここを訪れる人も多く見られます。眺望の蕎麦屋。素敵ですね。
詳細情報
電話番号 | 0261-62-6600 |
営業時間 | 9:00~17:00 定休日:月 祝日の翌日 2月中冬期休館 |
入館料 | 大人400円 高・大学生250円 |
ホームページ |
安曇野観光AM③北アルプスの湧水を使う【大王わさび農場】
いわゆる「観光施設」というのが少ない安曇野にあって観光バスが押し寄せるスポットが大王わさび農場になります。連休やお盆休みには近辺の道路も大渋滞。ここがこれほど人気なのは、わさび栽培というテーマ、北アルプスの景色、自然豊かな広い敷地と広い駐車場、お土産物屋やレストランなどの要素を備えているからです。特にわさびソフトクリームはおすすめ。
大王わさび農場は広い敷地に湧水を引き入れ、わさびを栽培している風景が目玉ですが、もう一つの目玉が透明度抜群の水が流れる川と三連の水車です。安曇野を紹介するポスターにも採用されたり、黒澤監督の映画「夢」にも登場しています。この川はクリアボートでの散策も可能。
また大王わさび農場の隠れた魅力はこの敷地に入るのに入場料がいらないということ。おそらく周りに塀を設ける方が費用がかかるのでしょう。お土産や飲食、そして娯楽としてのクリアボートなどでがんばっています。
詳細情報
電話番号 | 0263-82-2118 |
営業時間 | 3月~10月は9:00~17:20 11月~2月は9:00~16:30 |
入場料 | 無料 |
ホームページ |
安曇野観光PM①湧水の出所【安曇野わさび田湧水群公園】
安曇野わさび田湧水群公園は伏流水となった北アルプスからの雪解け水が湧き出している場所です。日量70トンの水が湧き出ています。この清らかな湧水はわさび栽培に使われ、さらにわさび田からの排水をニジマス養殖に利用しています。この湧水は「名水百選」に選ばれています。ちなみに安曇野名物の信州サーモンもおすすめです。
安曇野わさび田湧水群公園の近くにある施設「安曇野の里」にも湧水が湧き出る場所があり、地元の人がペットボトルを持参して水を持ち帰っています。「安曇野の里」は道の駅のような施設で地元産物の販売店、レストラン、宿泊施設、ガラス工房など様々な施設があります。都会では入手困難な蕎麦粉、打ち粉も販売しています。
詳細情報
営業時間 | 入場自由 |
入場料 | 無料 |
ホームページ |
安曇野観光PM②安曇野にもある歴史的建物【穂高神社】
安曇野という名称や、安曇野に点在する穂高という地名の由来がわかるのが穂高神社です。
穂高神社は天照大御神の甥の穂高見命を祀っていいますが、この穂高見命の子孫に安曇族があります。安曇族は北九州を主体に海運を司どっていました。この安曇族が信濃のこの地に移ってきたのです。
このように安曇野という地名は、この地に移り住んだ北九州の安曇族にちなむもので、このあたりに船にちなんだ祭りが多いのも海運を司どっていた安曇族に由来するものです。また穂高神社の奥宮が上高地に、嶺宮が奥穂高岳山頂にあります。
穂高見命が穂高岳を好んだから穂高の名がついたのか、もともと穂高岳という名がついた山を好んだから穂高見命と名乗ったかは定かでありませんが、安曇野近辺に「穂高」の地名が多くなった由来ではあります。穂高神社は日本アルプスの総鎮守にもなっています。
詳細情報
電話番号 | 0263-82-2003 |
営業時間 | 有料の参拝、祈祷、御札の販売などは9:00~17:00 |
入場料 | 無料 |
ホームページ |
安曇野観光PM③田園風景と安曇野名物を楽しむ【安曇野アートヒルズミュージアム】
大王わさび農場に次いで安曇野で観光バスが大挙して押し寄せるスポットが安曇野アートヒルズミュージアムです。なぜなら人気観光スポットになる要素がたくさん詰まっているからです。まずはガラス製品を主体にしたショップ、そしてガラス制作体験ができる工房があり、エミール・ガレの美術館があります。エミール・ガレはフランスのガラス工芸家です。
さらに信州の特産品を販売するショップとレストランがありますので至れりつくせりです。広場では企画もののイベントも行われます。しかし私がこの安曇野アートヒルズミュージアムに来て楽しむのは東側の眼下に広がる安曇野の田園風景です。北海道の富良野や美瑛でもこのような光景を見ますが山麓(ヒルズ)からの視界が広いのが特徴です。
詳細情報
電話番号 | 0263-83-5100 |
営業時間 | 営業時間、定休日はホームページを参照ください。 |
入場料 | 無料 |
ホームページ |
安曇野観光PM④田園風景を楽しむ【国営アルプスあずみの公園】
国営アルプスあずみの公園も安曇野の田園風景を見おろせる山麓にあります。こちらも広大な駐車場があり観光バスも多く止まれて人気観光スポットになっています。ただし総面積約44haという広大な土地に安曇野の田園風景と里山風景を再現というテーマは壮大で、まわるのに時間もかかり好き嫌いがでるのではないでしょうか。
この広大な敷地に点在する様々な造形物は古きよき安曇野の田園風景や里山風景を学習するのに最適であり、子供にとっても遊びまわるのに適した広さになっています。田園ゾーンと里山ゾーンに分かれていて見るにはたっぷりの時間が必要です。私は眼下にひろがる田園風景と背後の常念岳が気に入っています。
詳細情報
電話番号 | 0263-71-5511 |
営業時間 | 3月から6月及び9月から10月が9:30-17:00 7月から8月が9:30-18:00 11月から2月が9:30-16:00 |
入場料 | 大人450円 65歳以上210円 |
ホームページ |
安曇野観光PM⑤田園風景に溶け込む用水路【拾ヶ堰じてんしゃひろば】
拾ヶ堰は「じっかせぎ」と呼び江戸後期に作られた灌漑用の農業用水路です。安曇野は扇状地で水が地面にしみ込むため農業用水にめぐまれず、用水路の開削をしました。標高570mの等高線に沿って進む横堰ですが松本市島内の奈良井川取水口から安曇野市穂高の烏川に至る15kmでわずか5mの標高差しかないという優れものです。水はゆっくりと流れます。
拾ヶ堰は取水口の松本市島内から堀金までは北アルプスに向かって流れており、その途中に北アルプスの常念岳が水の流れる方向に見える景勝地として「じてんしゃひろば」があります。桜と芝桜が植わっていて芝桜満開の時期が常念岳にも雪がかぶっていて写真撮影におすすめです。
拾ヶ堰はサイクリングロードも整備され、「じてんしゃひろば」はその休憩地でもあります。安曇野観光としては穴場中の穴場で車は路上駐車になります。手短に写真を撮って立ち去りましょう。
詳細情報
電話番号 | 0263-82-3133(安曇野市観光協会) 現地に施設はなし。 |
営業時間 | オープンスペースのため特になし |
安曇野観光PM⑥アートの街安曇野の【碌山美術館】
碌山美術館は日本近代彫刻の扉を開いた安曇野生まれの荻原守衛(碌山)の作品と資料を保存して展示しています。敷地には複数の建物があり碌山と交流のあった高村光太郎等の作品も展示されています。碌山の作品を展示しているのが外壁に焼きレンガを積み上げた西欧教会風の建物の碌山館です。
碌山美術館は安曇野の玄関口のJR穂高駅から徒歩でも行ける範囲の美術館で、安曇野の観光の流れの中で気軽に立ち寄れるます。作品の展示だけでなく様々な建物や庭園も見どころですよ。
詳細情報
電話番号 | 0263-82-2094 |
営業時間 | 3月~10月 9:00-17:10 11月~2月 9:00-16:10 |
入場料 | 一般 700円 高校生 300円 小中生 150円 |
ホームページ |
安曇野観光PM⑦アートの街安曇野の【安曇野ちひろ美術館】
世界初の絵本美術館安曇野ちひろ美術館は、両親が安曇野出身で独特の世界を描く「いわさきちひろ」の作品だけでなく世界で著名な絵本作家の作品も展示しています。0歳から1歳の幼児が必ず笑うと評判の瀬川康夫作の「いないいないばあっ!」も企画で展示されていました。
安曇野ちひろ美術館は絵本を展示する美術館であると同時に広大な敷地の庭園でも何かを表現しています。芝生と池と背景のバランスが絶妙です。散策する時間を設けるのもおすすめです。
詳細情報
電話番号 | 0261-62-0772 |
営業時間 | 開館期間は3月1日から12月15日 9:00~17:00 第4水曜日が休館日(祝日の場合は翌日) |
入館料 | 大人800円、高校生以下無料 |
ホームページ |
安曇野の1日観光モデルコースのまとめ
いままでご紹介した観光スポットを1日で巡る具体的なコースをまとめます。目次は順路順になっていますが、天候等により修正していきます。まず午前の早い時間に北アルプス展望コースに向かいますが、天候が悪ければ長峰山を省略し、北アルプス展望美術館に向かいます。時間短縮のためには長峰山と展望美術館はどちらか一つにするのもおすすめです。
次に大王わさび農場と安曇野わさび田湧水群公園を訪れます。その後穂高神社を訪れ、ショッピングが好きなら安曇野アートヒルズミュージアム、自然が好きなら国営アルプスあずみの公園と拾ヶ堰じてんしゃ広場を訪れます。
昼食は大王わさび農場でも安曇野アートヒルズミュージアムでも可能で、安曇野アートヒルズミュージアムの近くにはおすすめの人気蕎麦屋「あさかわ」もあります。最後に美術館を訪れます。美術館も時間により1か所に絞ります。
安曇野観光オプション①下駄のモニュメントで話題【東光寺】
いままで1日でなんとか巡れる選り抜きの観光スポットをご紹介してきましたが、さらに気になるおすすめスポットをご紹介します。これらも選択すると1日では回れなくなると思われますが、興味をお持ちの方は前述の厳選スポットと入れ替えて1日で巡るか、日程を追加して訪れてみてください。
まず最初は東光寺です。境内への入り口に巨大な赤い下駄があり、みなさんやはり上に載って写真を写します。東光寺は曹洞宗の寺で、信州七福神の一つです。話題の下駄は「吉祥仁王様の下駄」と呼ばれこの大下駄を履くと願いがかなうと言われています。本堂下では御戒壇めぐりもできます。
詳細情報
電話番号 | 0263-82-2056 |
営業時間 | 定休日なし |
ホームページ |
安曇野観光オプション②NHK朝ドラ「おひさま」に登場【本陣等々力家】
東光寺から100mほど東に行ったところの筋向いに、気になるオシャレな屋敷があります。道に面しているのが長屋門。このお屋敷「本陣等々力家」は江戸時代に松本藩主が出かけるときの休憩所(本陣)だったとのことです。庭園が見どころでおすすめですが、2018年4月から休館とのことで情報を確認する必要があります。
詳細情報
電話番号 | 0263-82-2889 |
営業時間 | 2018年4月より休館中。開館時期未定 |
入場料 | 大人300円 |
ホームページ |
安曇野観光オプション③安曇野らしさの象徴【早春賦歌碑】
安曇野の遅い春を待ちわびる心を歌った「早春賦」。昭和59年に穂高川堤防沿いに歌碑が立てられました。曲を聴くこともできます。歌碑の背後に北アルプスが見えて安曇野らしい風景になっています。安曇野に来たら行ってみたい場所として隠れた人気です。
詳細情報
電話番号 | 0263-71-2000(問い合わせ 現地に施設なし) |
電話番号 | 0263-71-2000(問い合わせ 現地に施設なし) |
入館料 | 無料 |
ホームページ |
安曇野観光オプション④別荘地にもなっている【穂高温泉郷】
穂高温泉郷には温泉旅館や日帰り温泉施設はもちろんありますが、木々に囲まれた静かな別荘地でもあります。中心地は安曇野の民話「八面大王」にちなんで作られた八面大王足湯のある「しゃくなげの湯」付近で、ここから南北の奥まったとっころに別荘があり、付近にはオシャレなカフェや蕎麦屋も点在します。
安曇野観光オプション⑤紛れ込むとロマンチックな【果樹園】
先に紹介しました「国営アルプスあずみの公園」付近の山麓線を南下すると東側に果樹園が現れます。もも狩りができるような観光農園も楽しいですが、広大な果樹園の中を車か自転車で散策するのもロマンチックでおすすめです。北アルプスから安曇野市街への傾斜地にありますので、東を向くと全体を見渡すことができます。
安曇野観光オプション⑥各所に点在する【道祖紳】
ピンポイントの観光スポットというわけではありませんが安曇野に点在する道祖紳はこの地域ならではの名物になっています。道祖紳は村の守り神として路傍に建てられた石碑や石像のことです。安曇野では男女ペアの石像で色が塗られているのもあります。私個人としては背後に常念岳が見える常念道祖紳が気に入っています。
安曇野で心をきれいにしましょう!
安曇野は北アルプスの眺望と、北アルプスの湧水で栽培されるわさび、田園風景、そしてアートと清らかなもので満たされています。ここにいるだけで心がきれいになると言っても過言ではないでしょう。観光バスが多く立ち寄る混雑する観光スポットだけではなく地元民に人気の穴場スポットもたくさんあります。是非一度今回ご紹介したモデルコースで安曇野をめぐってみてください。